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「ステルス値上げ」はもう無理 高くなる食料品の値段

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NIKKEI STYLE

小麦粉やパン、冷凍食品など、今年も食品の値上げラッシュが続いています。最近は身近な商品・サービスの値上げのニュースを見ない日はありません。値上げラッシュのポイントは3つ。①コロナ禍で落ち込んだ経済活動の回復に伴う需要増での原料高②コンテナ船不足による供給不足③原油価格高騰による物流・資材コスト上昇――です。

食用油は5回目の値上げ

2月に値上げを予定している食用油は、原料の菜種や大豆相場の高騰を受けて昨年4回値上げされています。今回が5回目の値上げです。スーパーの店頭でも値上がりを実感できるようになり、日経POS情報のデータでは売れ筋商品の値段が昨年1年間で30%以上上がっています。菜種の国際価格は、20年末に比べて7割上昇。大豆油も脱炭素社会に向けたバイオ燃料向けの需要が拡大し、さらなる値上げにつながっています。

国際間の物流費も上昇が続いています。日本〜米国西海岸の海上コンテナ運賃は、コロナ前の2019年が1コンテナ当たり70万円でした。それに対し、直近は300万~500万円と大幅に上昇しています。

減る「ステルス値上げ」

値上げラッシュの原因は他にもあります。「ステルス値上げ」が減っているのです。ステルス値上げとは、値段を据え置いたまま内容量を減らす実質的な値上げです。価格に敏感な消費者の買い控えを回避しながら、コストを転嫁するやり方です。厳密にいうと、企業が内容量の削減を公表すればステルスではないのですが、かつては公表せずにこっそりと進めるケースもありました。

長く続いたデフレで、日本の企業は価格を上げることに臆病になっています。材料価格の高騰で商品を作るコストは上がっているのに、お客さんが離れていくのを恐れて表向きには値上げしづらい――。そこでこっそりと内容量を削減する一方、消費者もわずかな違いは気にしなかったのです。でもコロナ禍を機に、ありとあらゆるモノの供給、需要の環境が激変しました。「ステルス値上げ」による多少の数量調整で何とかなるほどのコスト上昇では、なくなっているのです。

こっそり減らすと、ツイッターやインスタグラムといったSNSで批判的なコメントが広まってしまいます。中には同じ商品で5年前の写真と比較する投稿もあります。そのため、企業イメージを意識するメーカーがステルス値上げをやめ、普通に値上げして発表することが増えました。結果として毎日のように値上げが報道され、なおのこと消費者の目につくようになっています。

今回の値段の方程式です。

今年の値上げラッシュ=
コロナ後の需要回復と物流コストの上昇+消えるステルス値上げ

このままいろいろな商品の値上げが続くと、日本の安い物価の象徴である「100円ショップ」にも影響が広がりそうです。すでに店頭では100円より高い商品が増えてきており、最大手のダイソーでは1000円の商品も出てきました。さらに物価高が続くと、100円の商品が消えてしまう可能性も否定できません。

円安で物価高定着も

今年の物価上昇を左右するポイントとして、為替も気になります。単純にいうと、輸入価格の押し上げ要因になります。日本はエネルギーの原油や大豆、小麦など多くの食品を輸入に頼っています。企業がコスト増加分の価格転嫁を進めた場合、多くの製品の値上がりにつながります。

いま起きている値上げラッシュは、まだ「序章」といったところです。日本国内の需要の増減に関わらず、世界的な要因で上がってしまう物価。円相場は1月5日に1ドル=116円台前半と5年振りの円安・ドル高水準になりました。円安が定着し、いわゆる「悪い円安」の傾向が強まってこないか、心配なところです。

(BSテレ東「日経モーニングプラスFT」コメンテーター 村野孝直)

値段の方程式
BSテレ東の朝の情報番組「日経モーニングプラスFT」(月曜から金曜の午前7時5分から)内の特集「値段の方程式」のコーナーで取り上げたテーマに加筆しました。

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