家事分担、進めるコツ 完成度はズレを許容し助け合い

日経プラスワン

料理や掃除、洗濯などを家族で共有する「家事シェア」に取り組む人が増えてきた。ただ「かえって手間がかかる」「楽にならない」との声が聞かれる。どうすれば円滑に進むのだろう。

家事シェアを巡ってよく耳にするのが「任せても私の思うようにやってくれない」「せっかく頑張っても文句ばかり言われる」という悩みだ。異なる家庭で育ってきた複数のメンバーが家事に関わるようになれば、当然ズレが生じる。家庭によってどんな家事があり、どう進めていて、どれくらいの完成度を求められているかは多様だからだ。このズレとどう付き合うかがカギになってくる。

思うようにいかないからといって、誰かがすべて引き受けると、いつまでも状況は変わらない。仮にその家事の唯一の担い手が動けなくなれば、途端に日常生活が滞ってしまう。「ワンオペ」家事はリスクが高い。

筆者は「2人でやればアイデアは2倍、手間は半分」だと考えている。あまり家事をしてこなかったメンバーは既存の方法にとらわれない分、革新的な発想を持ち込んでくれる可能性もあるだろう。

家事シェアをしようと思うなら、家族の将来像をすり合わせるのも大事だ。抽象的でかまわない。「家族皆が家事も仕事も無理なく両立できるようにしよう」「夢を追いかける子どもを皆で応援しよう」「友人や知人が訪れやすいにぎやかな家を目指そう」といった具合だ。

家事をどうシェアするかはそれぞれの家庭の事情によって違ってくる。ただ家族の間でズレが生じたとき、不満がたまったとき、話し合った将来像が立ち返るべき「軸」になるはずだ。

「家事と仕事を無理なく両立」だったら、誰かに負担が集中しないようにするし、誰かの夢を応援したいのなら、一時的に家族それぞれの負荷の大きさを調整すればいいだろう。行き詰まったときに解決策を話し合いやすい。

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