
新型コロナウイルスの感染拡大で、テレワークなど新たな働き方が広がっている。日経ウーマノミクス・プロジェクトが8~9月、小学生以下の子を持つ男女119人に行ったアンケートでは、85%が「働き方が変わった」と回答した。コロナ後も見据えた「子育て世帯に理想の働き方」とは? 座談会で聞くと、テレワークと出社を柔軟に選べる「ハイブリッド型」を望む声が目立った。

A子さん 「コロナ禍で完全在宅勤務になり、出社は年に数回。職場で皆の予定をネット上で共有するようになり、予定が組みやすくなった」
C美さん 「普段は主に在宅で週1回ほど出社している。関西の実家に子連れで1カ月滞在してテレワークしたことも。母親に子どもを見てもらえて助かった」
D介さん 「朝の出勤時間を気にせず、子どもの顔を見て『おはよう』と言えるのがうれしい。スキンシップも増え、親子の関係が良くなった」
A子さん 「『自宅=職場』となり、オン・オフの切り替えができない。あと少し仕事をしたいという気持ちから、毎日2時間ほど残業してしまう。仕事中に子どもが甘えてくるとイライラしたり、散らかった部屋が気になったり、ジレンマで自己嫌悪になる」
C美さん 「私もピリピリした態度で子どもに接してしまい『たいしたことじゃないのに、今日も怒っちゃった』と、寝顔を見ながら反省することも。上司に業務プロセスを見せにくい分、目に見える成果を出さねばというプレッシャーが大きい。子どもを寝かしつけてから深夜まで働くなど、頑張りすぎてしまう」
B男さん 「夕方の時間帯も業務が忙しく、時短勤務の妻に子どもを任せきり。『家にいるのに手伝えないの?』というプレッシャーが重い。週末の食事作りは引き受けて帳尻を合わせている」

A子さん 「今は完全在宅だが、対面でのコミュニケーションの必要性も感じる」