2021/11/3

我が家流のブランドデビット活用で子どもが体験するのは、カードで買い物ができるということや時にはサインを求められるということ。同時にカードで決済をすると、自分の銀行の預金残高が減ることも経験するので、改めて出費の大きさを実感しやすいようです。もう一つ。ちょっと高額なモノも、親に立て替えてもらわずに自分がほしいタイミングでネットショッピングができるとあって、その点も満足度が高いようです。

ここまでお伝えしたように、子どもたちは、ほとんどクレジットカードと同じ感覚でブランドデビットを使っています。その分、「使いっぱなし」で無計画な使い方をしないように、子どもが慣れてきたら、月に1回など定期的にブランドデビットのカード決済で支払った金額など使い方を親子で確認するようにしています。

その場で改めて、一定期間にどのくらい出費したかを確認することで、子ども自身が「思ったよりお金を使っていた」と気づくこともあります。カード払いは、お財布から現金を出す場合と違ってリアルなお金の動きが見えにくいもの。「その分、お金を使いすぎる傾向になってしまう」との認識を持つこともあるようです。

「自分にとってのクレカの役割」、意識して使えるように

我が家には6人の子どもがいます。現在、ブランドデビットを使っているのは4人ですが、カード決済の「練習」から共通してみえてきたことがあります。それは「便利だし楽だから、すべてカードで払ってしまおう」とはならない、ということです。

むしろ、「カード払いは現金が手元にないときに」「ポイント分で安くなるなど現金より便利だと思える支払いにだけ使えばいい」など、本人なりに考えるようになるということです。そうした気づきから、「交通系電子マネーと、○○ファンクラブの会費だけ」「ある程度高額な○○を買うなら、それなりにポイントをためられて得だし、請求がきたときに支払えるだけの貯金もあるから、これはクレカで払うことにしよう」など、クレジットカードの役割を決め、意識して使うようになっています。

子どもは自分が属する社会からも学んできます。大学では、学生用クレカを使う友達の様子を見ながら、クレジットカードの危険な使い方を感じたり、賢い使い方を見たりということもあるようです。親が教えるというよりは、周りの様子からいろいろなことを学んできます。

社会人になった長女を見ていますと、そうした様々な学びや経験を踏まえて最終的に、「自分に一番メリットのあるクレジットカードを1枚だけ作ろう」となりました。そして自分自身でそのカードの用途を決め、支出を管理しながら付き合っているようです。

カード払いの使い方と残高の管理に慣れよう

カード払いに慣れることは、使い過ぎなどのトラブル防止にも役立ちます。まずは、デビットカード、もしくはプリペイドカードでもいいので、支払いでの使い方と残高の管理に慣れること。それから、何のためにクレジットカードを作るのかを考えたうえで、お子さんが利用し始めるとよいと思います。特に、今まで全てを親にやってもらっていて、お金との関係もまだこれからで、今までは十分ではなかったであろう「18歳の成人」には、そうした練習や準備が必要だと思います。

お金の失敗は、「それもひとつの経験だ」と笑い飛ばせる程度の失敗談ならさておき、損失の大きさなどによっては、その後の生き方に大きなダメージを及ぼすこともありえます。それを跳ね返すのは、並大抵のことではありません。

だから、1人の親として、子どもが自立してから失敗することが1つでも少ないように、特にお金ではルーズにならないようにしてほしい。それには成人になる前から少しずつしっかり教えておきたいと、いつも思っています。皆さんはいかがでしょうか。

横山光昭(よこやま・みつあき)
家計再生コンサルタント、株式会社マイエフピー代表。お金の使い方そのものを改善する独自の家計再生プログラムで、家計の確実な再生をめざし、これまでの相談件数は2万3000件を突破。著書に『はじめての人のための3000円投資生活』『年収200万円からの貯金生活宣言』など。オンラインサロン「横山光昭のFPコンサル研究所」を主宰。

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