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「男は仕事、女は家庭(家事・育児)」という性別役割分担が「当たり前」だった時代の考え方や表現が、何となく今日でも残ってしまっている(写真はイメージ=PIXTA)

「男は仕事、女は家庭(家事・育児)」という性別役割分担が「当たり前」だった時代の考え方や表現が、何となく今日でも残ってしまっている(写真はイメージ=PIXTA)

日経 X woman

『早く絶版になってほしい #駄言辞典』(日経BP)。ジェンダーにまつわるステレオタイプから生まれる400を超える「駄言」を、エピソードとともに掲載している本書から、駄言の実例とその駄言を生んでいる背景の分析を公開。今回は「生活能力・家事」に関する駄言「その2」を紹介します。

「旦那さんは育児手伝ってくれるの?」

『#駄言辞典』で紹介されている駄言には、多くの人が「これは駄言」と感じるものもあれば、「これのどこが駄言なのか分からない」という人がいる駄言もあります。

今回の記事で紹介する駄言の1つ目は「旦那さんは育児手伝ってくれるの?」。これは、「これのどこが駄言なのか分からない」と感じる人がいるかもしれない一例です。

まずは、呼称について。男性のパートナーを「夫さん」「パートナーさん」など、同等な立場であることを意識した呼び方が広まりはじめており、「旦那さん」という、相手が上位にいることを示す呼び方に違和感を持つ人もいます。

しかし、何よりも大きな問題は、2人の子どもであるのに「育児」を「手伝う」と言っているところです。育児は、保護者が協力して行うもの。それなのに、一方を主体として、もう一方をサブ的な役回りにすることを前提にしていることがいけないのです。「男は仕事、女は家庭(家事・育児)」という性別役割分担が「当たり前」だった時代の考え方や表現が、何となく今日でも残ってしまっているために、こうした駄言が生まれます。

時代がものすごいスピードで変化しつつある今、「昔の当たり前が、もう変わってしまっているのではないか」と一つひとつの事柄について注意深く考えていく必要があります。

「旦那さんは育児手伝ってくれるの?」
出産してから100回くらいは聞かれた質問。何で男性にとって育児は「手伝う」ものなのか、はなはだ疑問。「夫婦2人の子どもなのでもちろん育児してます」と答えると、「良い旦那さんね」と褒められるのも疑問。男女関係なく育児はするものっていう世の中になりますように!(千葉県・うどん・20代・女性)

「子煩悩な父親」
「子煩悩な母親」とは言わないな。(ツイッターより)

「専業主婦させてくれる旦那さんでよかったね」
専業主婦は貴族か。昼は握り飯1個や。(ツイッターより)

「じゃあ、専業主婦になったんだね。おめでとう」
40代自営業です。結婚後も変わらず仕事を頑張っていたのですが、おととし、子どもを出産しました。自営のため育休・産休を取らず、スケジュール調整し、そのまま仕事を続けていましたが、出産したことを伝えると数人からこのような反応がありました。出産、子育ての期間も自分のペースで働けるように、わざわざ起業したのですが、残念な反応でした。(ツイッターより)

旦那さん給料低いの?

「これからは○○さんが家事頑張らなきゃな!」
結婚が決まった後輩(女性)に上司(男性)が掛けた言葉。家事は別に女性の仕事じゃない、と思った。(ツイッターより)

「え……、旦那さん給料低いの?」
仕事でお世話になった方に結婚報告。「仕事は続けるので引き続きよろしくお願いします」と言ったら、こう返された。私は自分の能力を発揮するために働いています。女性の「働く」は夫の稼ぎを補うためだけにあるのではない。そもそも夫にも失礼でしょう。以降、その方とはお仕事していません。(ツイッターより)

「ダンナに稼いでもらえばいいじゃない」
副社長から業績評価・人事評価のフィードバックを受けているとき、「業績は高く評価されているのに、20年も昇進しないし、給与が上がらないのはおかしい。子どもが医学部で金がかかるから昇給して」と抗議したら言われた。(東京都・爆睡熊子・50代・女性)

「結婚してるの? じゃあ君は働かなくてもいいね」
(ツイッターより)

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