「顧客体験価値ランキング2022」リポート 第4回

ブランドの「体験価値」を評価してランキングにした「顧客体験価値(CX)ランキング2022」。前回7位から3位にランクアップしたANA(全日空)をピックアップし、JALとの比較も交え、コロナ禍で利用が激減する中で顧客体験価値をアップさせた要因を探る。

前回7位から3位にランクアップしたANA(全日空)。JALとの差は?(写真/shutterstock)
前回7位から3位にランクアップしたANA(全日空)。JALとの差は?(写真/shutterstock)
「顧客体験価値(CX)ランキング2022」のトップ20。21年順位の(-)は50位圏外。CX(顧客体験価値)スコアのカッコ内は21年からの増減
「顧客体験価値(CX)ランキング2022」のトップ20。21年順位の(-)は50位圏外。CX(顧客体験価値)スコアのカッコ内は21年からの増減

 まず、ANAの顧客体験価値を、「体験価値の5要素」に分解して見てみよう(「体験価値の5要素」については以下の第1回記事を参照)。

 上記のグラフの通り、ANAは体験価値の5要素の各項目で、まんべんなく高いスコアを獲得していることが分かる。その中で、EMOTIONAL REWARDS(いい気分にさせてくれる)が比較的好水準になっていると言える。実際に回答者のコメントを見ても、実際にANAを利用した際の快適な体験が評価の基になっていることが読み取れる。

回答者コメント(ANA、現ユーザー)
  • 以前、羽田-札幌便を利用した際にCAの方に、気遣いや仕事に対する応援などさまざまな形で親切かつ温かな対応をしていただいたから(40代男性)
  • コロナ禍で減便された国際フライトに乗ったときに、乗務員の方々が今までにないほど丁寧で親切な接客をしてくださった。ニュースでANAは人員削減を行うなど経営が苦しいことを知っていたので、非常に感動した(30代女性)
  • チケットの予約システムの使いやすさに始まり、搭乗手続きでのおもてなし、機内でのサービスレベルの高さが一流で、全てのANA職員が顧客の満足度を高めようと努力している(60代男性)

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