日経ウーマン

【社労士】独立・開業も目指しやすい

労働法や社会保険に関する法律のエキスパートである「社会保険労務士」。“働き方改革”や“同一労働同一賃金”といった今の時代のニーズに、正しい法律の知識を持って対処できる人材が求められている。「人事労務管理を行う部署では、学んだ知識をそのまま手続き業務や就業規則などの社内規程の整備に役立てることができます。また、副業や独立・開業を目指しやすいのもこの資格のメリットです」。

「社会保険労務士」
実施団体/全国社会保険労務士会連合会
勉強時間の目安/700~800時間 合格率/6~7%

知っておきたい!「社会保険労務士」で成功するポイント

受験者の約8割は社会人 働きながらでも取得可能

合格率が6~7%と、難関資格のひとつである「社労士」だが、「受験者の8割は仕事をしながら取得を目指しています。基本的には、コツコツ暗記をする勉強なので、仕事の合間のすきま時間を積み重ねる勉強スタイルも可能です」。

簿記と組み合わせて独立・開業も

転職に有利な資格第1位の簿記に続き、第2位に選ばれたのが、社労士。「社労士の知識で労働社会保険の事務手続きを行い、簿記の知識で経理の仕事を行えるため、両方勉強しておくと、仕事の幅がぐっと広がります」。

■社会保険労務士、活用しています!
中西紗子さん(仮名・46歳・千葉県・不動産・人事)

【仕事の変化は?】社労士事務所で副業を始めました
本業は不動産会社の人事ですが、今は副業で週1回、社労士事務所に勤務しています。2つの業務の違いも分かり勉強になっています。
【お役立ち度は?】人事の仕事に自信が持てるように
勉強のきっかけは、人事業務で従業員からの問い合わせにすぐに回答できなかったこと。取得後は自信を持てるようになりました。

【整理収納アドバイザー】片づけ講師として活躍の道も

家の片づけのプロである「整理収納アドバイザー」。2級と準1級は、ハウスキーピング協会が行う講座の受講で取得できるが、仕事に生かせるのは試験のある1級。片づけのコンサルタントやセミナー講師として活躍する人も。1次試験は筆記、2次試験では自分が決めたテーマでの研究発表を行う。

「整理収納アドバイザー」
実施団体/ハウスキーピング協会
勉強時間の目安/2級1日間の講座受講、準1級2日間の講座受講、1級試験は準1級の講座テキストから出題される
合格率/1級1次試験70%~80%、2次試験80%~90%

【インテリアコーディネーター】住宅、デザイン業界で生かせる

照明、家具、カーテンなどのインテリアをコンサル、提案する「インテリアコーディネーター」。不動産・住宅業界、設計事務所、デザイン業界などで生かせる。1次試験は筆記、2次試験はプレゼンテーション・論文。プレゼンテーションでは、課題に対し図面や着彩によってインテリア計画を提案する。

「インテリアコーディネーター」
実施団体/インテリア産業協会
勉強時間の目安/200~300時間
合格率の一例/約24%
■インテリアコーディネーター、活用しています!
桜井柚実さん(仮名・26歳・東京都・不動産・営業)

【仕事の変化は?】営業として自信が持てるようになりました
住宅リフォームの営業をしています。異業種からの転職で知識が乏しく悩んでいましたが、勉強後は自分の提案に自信が持てるように。
【収入の変化は?】本業と副業で月収が約4万円アップしました
資格取得で顧客の信頼度が上がり、副業の単価が5000円から1万円に。本業では、月1万円の資格手当もつき、月収が約4万円上がりました。
【勉強の工夫は?】イメージが湧くようYouTube動画などを活用しました
家具の種類を覚える際はネット通販の商品を調べたり、建物の構造を勉強する際はYouTubeで工事現場の動画を見たりしました。

資格よりも経験重視! ITスキルを仕事に生かす

ITスキルといっても下記のように職種はさまざま。「事務系では、ただExcelやPowerPointを使えるだけでなく、数値を分析して提案もできる人材が求められています」(パソナ スタッフHR本部執行役員の木之下智恵子さん)。クリエイター系、エンジニア系では「スキルの難易度と報酬が比例する世界。自分が望む報酬と、勉強にかけられる時間で見極める必要があります」(Timers プロダクトマネージャーの内島あずささん)。

<ITスキルが必要な職種例>
【エンジニア系】
ソフトウェアやシステムの開発、運用を行うシステムエンジニアやプログラミング業務を行うプログラマーなど。
【クリエイター系】
グラフィック系のソフトを使い、ウェブデザインや動画編集を行う。HTMLやCSSを使ったコーディングも。
【事務系】
WordやExcel、PowerPointなどのソフトウェアの操作が求められる。Excelの関数などを使った仕事も。
「ウェブ制作関連スキルは、取得が難しい技術ほど報酬単価が高い傾向があります」(内島さん)

この人に聞きました

村田美保さん
資格の大原 キャリア教育事業本部 教育事業部 事業部長。社会福祉士など複数の講座立ち上げを経て、2020年から現職。人生100年時代に向けた学び直し、副業の推進、女性の活躍推進などのニーズを捉えた授業の開発を手がけている。
内島あずささん
Timers プロダクトマネージャー。2020年Timers入社。ウェブデザインやグラフィックデザインが学べる「Fammママ専用スクール」事業を手がける。プロモーション企画やPRなどを担当している。

(取材・文 御船晶子=日経ウーマン編集部)

[日経ウーマン 2021年9月号の記事を再構成]