
青空に舞う水しぶき、光が反射して輝くガラス。夏にこそ涼しげで透明感のある写真を撮りたい。高性能のスマートフォンと強い日差しは心強い味方だ。夏を感じる1枚に挑戦してみよう。
カメラにこだわる人であれば、写真を撮影する前にシャッターを切るスピード、レンズから光が入る量を調整する絞りといった設定に気を配るだろう。ただ最近はスマホ内蔵のカメラも性能が上がっている。それほど気にしなくても、ある程度は納得できる写真が撮れる。
夏ならではの1枚を撮影したいとき、専門家はどんな点に注意しているのだろう。フォトグラファーの鈴木愛子さんは「写真撮影では光を上手に使うのが大切。強い日差しが降り注ぐ夏は外での撮影に適した季節だ」と力説する。晴れた昼間の屋外は好条件がそろっているという。
例えば涼しげな水の流れや水しぶきを写真に収めたいと考えたとしよう。瞬時に姿を変えていく水をどうすればうまく撮影できるのか。
鈴木さんは「水しぶきの撮影は難しいと感じるかもしれないが、高機能化が進むスマホカメラで十分な光量がある状況ならそれほど大変ではない。スタジオでは光量の大きいストロボ(照明)を使うが、夏の日中ならば太陽光だけで十分だ」と語る。

実際に水しぶきの撮影法を教わってみた。まずは自宅の庭など屋外に出て、周囲に人がいないことを確認。水道の蛇口につないだホースやじょうろ、ペットボトルなどで水をまきながら撮影する。円を描くようにしたり、前後に揺らしたり。まき方によって水の動きや印象が変わるので、試しながら構図を探る。防水機能付きのスマホでない場合は本体に水がかからないように注意したい。
鈴木さんは「空中で水の動きが止まる一瞬をとらえるのを意識してみる。ここぞというタイミングを逃さないようにスマホの連写機能を使ってみてほしい」と勧める。