2014/5/4

ブームの予感(日経MJ)

壁一面にトイレットペーパーが並ぶ、ラーメン店の女性用トイレ(東京都新宿区の一蘭 新宿中央東口店)

とんこつラーメン店「一蘭 新宿中央東口店」のトイレには、16個ものトイレットペーパーかけが設置されている。壁一面に整然とトイレットペーパーが並んでいる光景は壮観だ。店舗に訪れた外国人旅行客は、物珍しそうに次々と記念写真を撮っている。競合が多いラーメン業界のなかで、「トイレに一工夫を加えることで話題づくりをしたかった」。

ジャンプ前の緊張感「落ち着かない」

長野県飯山市の「斑尾高原スキー場」には、スキーのジャンプ台を模したトイレを設置。壁には実際のジャンプ台から

ジャンプ台から見える景色をトイレの壁にプリントしている(長野県飯山市の斑尾高原スキー場)

見える景色がプリントされ、足元にはスキー板の絵がある。便座に座ると、滑り降りるスキー選手のような気分を味わうことができる。「トイレは一番落ち着く場所だが、ジャンプ台のように仕立てることで最も落ち着かない場所に仕立てたかった」。利用者からは狙い通り「落ち着かなかった」との声も。

福井県越前町のレストラン「レスト有情」のトイレは6畳ほどの空間に日本庭園を組み込んだもの。天然のコケや砂利を敷き詰めており、優雅な気分で用を足すことができるという。

「ニッポンのトイレ」(アスペクト)の著者でトイレ評論家のマリトモ氏は「温水便座が普及し、トイレに滞在する時間が長くなっている。そのためトイレに対する関心は高まっており、今後も独創的なトイレは増える」と見る。全国各地のユニークなトイレを訪ねてみるのも面白いかもしれない。(出口広元)