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別格の切れ ザ・ローリング・ストーンズ来日 結成から50年

2014/3/3

結成から50年を超えた英ロックバンド、ザ・ローリング・ストーンズが8年ぶりに来日している。70歳のロックスターは徹底的に肉体を鍛え、2014年のストーンズを体当たりで表現した。
ミック・ジャガー(中央)は70歳になったが8年前より体に切れがあり、声にも張りがあった=写真 中嶌英雄

来日公演の幕開けとなった2月26日の東京ドーム。超満員のファンがロック界のレジェンドの登場を待ちわびる。予定時刻から遅れること30分。赤いライトが明滅し、重低音が会場を揺らす中で、おなじみの面々が姿を現した。

「カエッテキタゾ、トウキョー」。ボーカルのミック・ジャガー(70)が日本語で叫ぶと、中年男たちの怒号にも似た歓声がこだました。オープニングは1965年のヒット曲「一人ぼっちの世界」。単純なフレーズを繰り返しながらうねりを生み出すキース・リチャーズ(70)のギター、ロックのエイトビートにスイングジャズのような表情を加えるチャーリー・ワッツ(72)のドラム。いきなりストーンズらしさ全開である。

■どんどん若返る

ミック、キース、チャーリー、ギターのロン・ウッド(66)。そろって細身の体を維持している。特にミックの研ぎ澄まされた肉体の切れは別格で、めまぐるしく手を動かし、腰をくねらせ、走り回る。広いステージの端から端まで走っても、息も切らさずに歌い続ける。顔には年齢相応の深いシワが刻まれてきているのに、動きはどんどん若返っている。全く同じ現象が、昨年11月に来日した元ビートルズのポール・マッカートニー(71)にも見られた。

スイングジャズに通じる独特の感覚でリズムにうねりを生み出すドラムのチャーリー・ワッツ=写真 中嶌英雄
いかにもロックンローラーというスタイルが今も似合うロン・ウッド=写真 中嶌英雄

音楽評論家の渋谷陽一さんは「ストーンズのステージには、巨大な風船の人形を膨らますといった演出がつきものだったが、今回はそれがなかった。非常に筋肉質なライブだった」と語る。

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