2014/1/25

クローズアップ

2013年の第55回グラミー賞授賞式でパフォーマンスするテイラー・スウィフト(C)FilmMagic

グラミー賞はポップ、ロック、ダンス、ジャズ、カントリー、ラテンなど、ジャンルごとに様々な賞がある。賞の数は回によってかなり変動があり、第56回は82部門。その中で毎回必ず発表される「主要4部門」と呼ばれる最高の栄誉が、最優秀レコード、最優秀アルバム、最優秀楽曲、最優秀新人の4賞だ。

レコード賞と楽曲賞はどちらも1つの楽曲を対象にしていて紛らわしいが、レコード賞は歌手や演奏者、プロデューサーなどに贈られ、楽曲賞は作詞、作曲者に贈られる。

米国偏重? ビートルズも主要部門受賞は3つだけ

選考には「米国偏重」という批判がある。例えば、英国が生んだ最高のスター、ザ・ビートルズでさえ、主要部門の受賞は「サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド」の最優秀アルバム賞、「ミッシェル」の最優秀楽曲賞、1965年の最優秀新人賞だけだ。最優秀レコード賞は4度ノミネートされた(「抱きしめたい」「イエスタデイ」「ヘイ・ジュード」「レット・イット・ビー」)が一度も受賞していない。

グラミー賞に詳しいユニバーサルミュージックの大島隆義さんは「米国偏重の面も確かにあります」としながら、「しかし、例えばアカデミーやゴールデングローブ賞に外国語映画部門があるのに対して、グラミー賞にはそれに類する賞はありません。グラミーはすべて音楽のジャンルでものを考えていて、国で分けていない。そこが面白いところ。近年でいえばアデルやエイミー・ワインハウスといった英国の女性歌手が何部門も独占したように、ヨーロッパ勢が賞をさらう例も実は少なくありません」と解説してくれた。

主要4部門での日本勢の受賞はまだ

2度目の最優秀ニューエージ・アルバム賞を狙う喜多郎の「ファイナル・コール」

日本勢はまだ主要4部門の受賞はない。各部門では89年に坂本龍一が映画「ラストエンペラー」のテーマ音楽で最優秀オリジナル映画音楽賞を受賞したのをはじめ、シンセサイザー奏者の喜多郎、ジャズピアニストの上原ひろみ、ロックギタリストの松本孝弘、クラシックピアニストの内田光子、デザイナーの石岡瑛子、太鼓奏者の中村浩二、琴奏者の松山夕貴子らが受賞している。

日本人のかかわった作品で、今回ノミネートされているのは2作品。ひとつは前述の「レゲエ・コネクション」。阿曽沼プロデューサーだけでなく、元ちとせやleccaといった日本の女性歌手も参加している。もうひとつは最優秀ニューエージ・アルバム部門で2度目の受賞を狙う喜多郎の「ファイナル・コール」。ノミネートは15回目という常連だ。

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