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映画観賞、踊れ!叫べ! 客席が「活劇」の舞台に

クラッカーやスマホで演出

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NIKKEI STYLE

観賞はお静かに――。そんな映画館の鉄則を覆すイベントが登場している。インド映画ではスクリーン上の主人公たちと共に踊って叫び、ホラー映画ではスマートフォン(スマホ)から恐怖の効果音が鳴り響く。客席が「活劇」の舞台と化す、新たな映画の楽しみ方を体験してみた。

関西の映画ファンが発案

俳優たちが集団で歌い踊る、インド映画の見せ場。「ヒュー!」。満席の劇場に、歓声とクラッカーのさく裂音が響く。火薬のにおいが立ちこめるなか、席から立ち上がって踊り出す観客たち。通路やスクリーンの前では、あでやかなダンサーが腰をくねらせる。

5日夜、川崎市の複合映画館で開かれた「KAWASAKIしんゆり映画祭」。インド映画「恋する輪廻(りんね)オーム・シャンティ・オーム」の劇場だけは異空間となった。にぎやかなインドの映画観賞にならったこのイベントは「マサラ上映」と呼ばれる。関西の映画ファンが発案し、昨年公開の「ロボット」など散発的に開催されてきた。

「恋する輪廻」を配給するアップリンク(東京・渋谷)は「一部のファン以外にもこの楽しみ方を広げたい」(担当の露無栄さん)と今春、渋谷の映画館で異例の毎週マサラ上映を敢行。話題を呼び大阪、兵庫、広島など各地に広がった。

品行方正な日本人のタガを外すのは簡単ではない。そこで招いたのがダンサーたちだ。彼女らの登場が踊りの合図。客席に分け入ってノリのいい客たちを促し、最後には30人以上が立ち上がった。29歳の女性会社員は「最初は恥ずかしかったけど、終わってみると踊り足りない」。

ベテラン客も盛り上げる。俳優たちがバドミントンでシャトルを打つと同時にクラッカーを鳴らすなど、見事な演出。ある女性客によると「どの場面で反応すればいいか、手製の指南書を配る人もいる」という。

お手本は「ロッキー・ホラー・ショー」

「スマホの電源を入れろ! 音量は最大だ! そうだ、映画館なのにだ!」。8月末から公開されているホラー映画「貞子3D2」。「スマ4D」と呼ぶ特別版では、冒頭で異例の指導が流れる。映画本編とスマートフォンが連動する仕掛けを導入しているからだ。

観客は事前に専用アプリをダウンロードし、「機内モード」に設定して通常の着信を防ぐ。するとスマホが映画に紛れ込ませた特殊な音に反応し、次々と動き出す。映画の登場人物から電話が着信、恐ろしい顔が画面に浮かび上がり、勝手にカメラが起動して自分の写真を撮られる。イベント数は30回に及ぶ。

スマホに向けて助けを叫ぶイベントでは、録音された自分の声が後でスマホから再生される。「自分の声が一番ホラーだった」(21歳の女性会社員)。スマ4D版は約28万人を動員。企画したKADOKAWAの今安玲子さんは「中高生が喜んで来る仕掛けを考え、スマホに行き着いた」。

ネット配信やタブレット(多機能携帯端末)の登場で、映画はどこでも見られるようになった。ただ、楽しさを共有したいという欲求は強い。例えばアニメ「天空の城ラピュタ」の「バルス祭り」。テレビ放映の際、ヤマ場のセリフを一斉にツイッターでつぶやくイベントで、今年8月には14万人が参加した。

この劇場版が数年前から登場した「絶叫ナイト」。5月、新宿の映画館で約180人を集め「HK変態仮面」の絶叫ナイトが開かれた。アタマにパンティーをかぶった半裸の男が、悪を倒すという内容だ。画面には決めセリフへの秒読みと、字幕を表示。「気分はエクスタシー!」「君のパンティを俺にくれ!」。観客たちは口にするのもはばかられる言葉を9回にわたって叫んだ。

すべての企画の発案者たちが「手本」として挙げたのが1970年代の英国カルト映画「ロッキー・ホラー・ショー」だ。観客たちがコスプレで来場、叫んで踊り、スクリーンに米を投げつけるといったお祭り騒ぎが繰り広げられた。

変態仮面を配給したティ・ジョイの鈴木孝史プロデューサーは「皆で叫べば怖くない。『上映』ではなく『興行』の面白さを再発見してほしい」と話す。その日、その場所にしかないライブ感は、映画館の新たな魅力になりそうだ。

(石森ゆう太)

[日経MJ2013年10月9日付]

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