TVドラマで占う景気、好況期は純愛系がヒット経験則でみる ふしぎ経済学 第7回(宅森昭吉)

景気とは経済の動きだけでなく、経済をつくりだす世の中の人の気分や雰囲気と大きく関係する、ということをこれまで紹介してきました。今回はテレビドラマと景気との関係を分析したいと思います。テレビドラマは景気局面とかなり強くリンクします。結論から言いますと最近のドラマは概ね低視聴率で、流行の傾向がはっきりしません。消費税率引き上げ後の景気の不透明感をドラマがそのまま映しているような形です。

4~6月期のドラマでは底堅い人気の刑事物が花盛りですが、視聴率が低い状況です。なお、刑事物は概ね常時採り上げられていて、景気局面との関係は判断しかねる題材です。全体を見渡しても、流行の傾向があまり出ていないのが特徴です。現在の景気は拡張局面が継続しているものと思われますが、消費増税の一時的落ち込みから明らかに改善したといえる指標が出てくるのはしばらく先で、消費増税の景気に与える影響が不透明な状況です。現在のテレビドラマの人気と景気は、ともに不透明という点が似ています。

2014年に入って、1~3月期も4~6月期も、通常の四半期ごとの連続ドラマでは視聴率(ビデオリサーチ調べ、関東地区)が20%を超えるヒットはありません。1~3月期のドラマでは15%以上でさえ2作品しかありませんでした。親の愛情を失った子どもたちが児童養護施設で過ごしながら幸せをつかみ取ろうと懸命に生きる姿を描いた「明日、ママがいない」の第3回が15%ちょうどだったことと、警察の特殊部隊を描くヒューマンストーリードラマの「S-最後の警官-」が18.9%だった第1回など全10回中4回が15%以上だっただけです。

2014年4~6月クールの主な連続ドラマ視聴率
作品名
放送日時放送局第1回視聴率第2回視聴率第3回視聴率
主な出演者
ホワイト・ラボ~警視庁特別科学捜査班~
月曜夜8時TBS系4/14 8.3%4/21 7.8%4/28 8.8%
北村一輝、宮迫博之、藪宏太、谷原章介、和久井映見 ほか
極悪がんぼ
月曜夜9時フジ系4/14 13.6%4/21 11.3%4/28 9.1%
尾野真千子、椎名桔平、三浦翔平、仲里依紗 ほか
なるようになるさ。
火曜夜10時*TBS系4/22 9.4%4/29 7.3%
舘ひろし、浅野温子、志田未来、安田章大、紺野まひる ほか
ビター・ブラッド
火曜夜9時フジ系4/15 12.2%4/22 10.0%4/29 10.1%
佐藤健、渡部篤郎、忽那汐里、吹越満、田中哲司 ほか
ブラック・プレジデント
火曜夜10時フジ系4/8 8.3%4/15 8.4%4/22 8.0%
沢村一樹、黒木メイサ、国仲涼子、門脇麦 ほか
TEAM
水曜夜9時テレ朝系4/16 9.1%4/23 9.9%4/30 10.2%
小澤征悦、田辺誠一、塚本高史、渡辺いっけい ほか
花咲舞が黙ってない
水曜夜10時日テレ系4/16 17.2%4/23 14.7%4/30 15.4%
杏、上川隆也、塚地武雅、榎木孝明、甲本雅裕 ほか
SMOKING GUN~決定的証拠~
水曜夜10時フジ系4/9 10.3%4/16 7.2%4/23 7.9%
香取慎吾、西内まりや、中山優馬 ほか
MOZU season1~百舌の叫ぶ夜~
木曜夜9時TBS系4/10 13.3%4/17 12.8%4/24 10.9%
西島秀俊、香川照之、真木よう子、生瀬勝久 ほか
BORDER
木曜夜9時テレ朝系4/10 9.7%4/17 9.7%4/24 10.1%
小栗旬、青木崇高、波瑠、古田新太 ほか
続・最後から二番目の恋 
木曜夜10時フジ系4/17 14.0%4/24 13.7%
小泉今日子、中井貴一、坂口憲二、飯島直子 ほか
アリスの棘
金曜夜10時TBS系4/11 14.2%4/18 11.9%4/25 11.9%
上野樹里、中村蒼、オダギリジョー、田中直樹 ほか
死神くん
金曜夜11時15分テレ朝系4/18 11.2%4/25 10.1%
大野智、桐谷美玲、菅田将暉、松重豊 ほか
弱くても勝てます~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~
土曜夜9時日テレ系4/12 13.4%4/19 11.7%4/26 9.4%
二宮和也、福士蒼汰、有村架純、中島裕翔、薬師丸ひろ子 ほか
ルーズヴェルト・ゲーム
日曜夜9時TBS系4/27 14.1%
唐沢寿明、檀れい、石丸幹二、立川談春、江口洋介、山崎努 ほか

※ビデオリサーチ(関東地区)、テレビガイド、ザテレビジョンなどより宅森氏作成。*初回のみ夜9時

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