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保険料が戻ってくる保険、こんなにある「損な条件」 保険コンサルタント 後田亨

2013/3/1

「あなたの人生に使わなかった保険料が戻ってくる」とうたっている医療保険があります。東京海上日動あんしん生命保険の「メディカルキットR」という保険で、売れ行きも好調のようです。ただ私にとっては「どこが良いのかさっぱり分からない保険」です。同社がホームページで列挙している特長は次のような内容です。なぜ私がお薦めできないのか、それぞれ理由を挙げていきます。

(1)入院給付金などの受け取りがない場合、70歳までに払い込んだ保険料が「健康還付給付金」として全額戻ってきます
(2)入院給付金などの受け取りがあった場合でも、70歳までに払い込んだ保険料が受取額を上回る場合は、差額が「健康還付給付金」として戻ってきます
(3)入院する確率が高まる時期に、加入時のお手ごろな保険料のまま医療保障を継続することができます

まず(1)は「お金が1円も増えない」点が重要です。ホームページには30歳男性の加入例が出ていますが、もし皆さんが「70歳まで40年間、毎月定額を払い込んでもらいます。ただし利息はゼロです」と金融機関から勧誘されたらどう判断するか想像してみてください。

例えば、財務省のホームページで40年利付国債の入札結果を見ると、表面利率年2.0%となっています(発行日2月15日)。保険会社がお客様から1億円集めてこの国債を買うと毎年200万円、40年間では8000万円の利息を受け取ることができるわけです。

ところが、お客様のお金には40年間まったく利息が付きません。しかも、途中で払い込みをやめた場合、返金されるお金は常に払ったお金の総額を下回ることになっています。

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