マネー研究所

カリスマの直言

NISAにため息 長期投資へ真の改革を(渋沢健) コモンズ投信会長

2013/9/1

■2020年以降の成長占うストックづくり

2020年以降、もはや退職金や金融資産を保有している「シルバーゾーン」だけに頼るビジネスは行き詰まる。このままでは、日本がこれまで築いてきた莫大なストックを食いつぶす一方になる。国民の次世代のストックづくり(つまり、お金持ちづくり)を促進することは、2020年以降の持続的成長には欠かせないことが明らかだ。

日本人は局所最適の合理性を重視する傾向がある。しかし全員が受け入れなければならない局所最適とは、実は全員が不満足な制度設計になる場合がある。残念ながらこれでは、全体最適や競争力につながらない。日本と西欧の先進国との競争にとどまらず、近年ではアジア諸国との競争でも同じ現象が起きている。

2020年に向け、オリンピックの東京招致に熱を入れるのも結構だ。一方で2020年以降の持続的成長のため、大胆で恒久的な税改正は欠かせない。その一環として、ぜひとも5年以上保有し長期投資に取り組む一般個人の少額投資家を応援していただきたい。

渋沢健(しぶさわ・けん) コモンズ投信会長。1961年生まれ。83年テキサス大工学部卒。87年UCLA大MBA経営大学院卒。JPモルガン、ゴールドマン・サックス証券、大手米系ヘッジファンドを経て、2001年に独立し、07年コモンズ株式会社(現コモンズ投信)を創業、08年会長就任。12年日本国際交流センター理事長に就任。主な著書に『渋沢栄一とヘッジファンドにリスクマネジメントを学ぶ』(日経BP社、2001年)『運用のプロが教える草食系投資』(日本経済新聞出版社、2010年)『渋沢栄一 100の訓言』(日本経済新聞出版社、2010年)『日本再起動』(東洋経済新報社、2011年)など。

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL