日本企業はフェイスブックを追いかけるなクオンタムリープCEO 出井伸之氏

「日本企業の生き残りのカギはスタイルとコンセプト」

ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)大手のフェイスブックが5月18日に米ナスダック証券取引所に株式を上場し、その時価総額は8兆円を超えたという。

日本企業でこれを上回るのはトヨタだけであることを考えると、フェイスブックへの期待がいかに大きいかをうかがい知ることができる。

これとは対照的に日本企業は長い間魅力を失い、低迷したままだ。フェイスブックなどのSNS企業の成功を目の当たりにし、多くの日本企業はいかにしてSNSを自らのビジネスに活用するかに腐心している。しかし、再び魅力を取り戻すために、日本企業は本当にフェイスブックを追いかけるべきだろうか?

私は、日本企業はSNSの波に乗ろうとするのではなく、異なる生き残りの道を模索してほしいと考えている。カギとなるのはスタイルとコンセプトだ。

フェイスブック型企業とアウディ・BMW型企業

企業の目指す方向性は二つある。一つはフェイスブック型。フェイスブックは、米Googleを中心としたWeb2.0の次に来たSNSの流れをうまくとらえて、事業を急拡大させてきた。世間のニーズをうまくつかみ、マーケットシェアの拡大を追求するこのスタイルは、SNS企業以外にももちろんあてはまる。時流を捉え、規模を求めるのがこの型の企業だ。

もう一つはアウディ・BMW型。両社とも、ユーロ安の影響もあるが、リーマンショック以降も業績は大変好調だ。この二社は、生産性をある程度犠牲にしてでも、みずからのこだわりを追求し、高品質・高付加価値の製品を市場に投入するスタイルを持っている。

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし
次のページ
日本企業の目指すべき型とは
近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし