ためたいなら、ATMのそばに住め第4回 新社会人のマネー心得

日々の積み重ねがたまる体質に

――社会人になってクレジットカードを作る人も多いと思いますが、注意点はありますか?

「先ほどもいったように、月々の収支がプラスになるような家計管理が大事なのですが、クレジットカードは支払いが1カ月先とか2カ月先になるので、収入と支出のバランスがわかりづらいんですよね。特に、リボ払いにしてしまうと支出が増えても、毎月の支払額が一定で変わらないので隠れ債務超過の危険性があります。クレジットカードも明細書をしっかり保管して、何にいくら使ったのかを常に確認しておく必要があります」

――こまめな記帳、こまめな口座振替と、小さな習慣の積み重ねがたまる体質を作るんですね。

「企業経営もそうですが、利益を出すというのは日々の積み重ねですから。普段ずっと赤字の企業が、ある日、一発逆転で黒字化するなんて100社に1社もありません。日々、ちょっとずつ利益を出して、なんとか1年トータルで黒字だったねとなるわけです。収入と支出のバランスを大切に、というわけです」

正しい方程式で理解を

――消費者金融のCMでよく聞く言葉ですね。

「確かに正しい言葉なのですが、便利な魔法の言葉なので正しく理解するにはこの方程式を覚えておいてください。

(1)収入-支出=貯蓄
(2)収入-貯蓄=支出

(1)の方程式で収入と支出でバランスをとってしまうと、収支とんとん、つまりたまらない人になります。たまる人になるには、(2)の方程式で収入と支出のバランスを取らなければいけません。ちなみに、消費者金融がいう収入と支出のバランスは、収入が少ないなら借りてきて増やしてバランスしましょうという意味ですからせつない話ですよね」

――同じ言葉でも理解の仕方を誤ると危険ですね。

「新入社員の皆さんには、注意点をもう1つ。住民税は前年度の所得に対してかかるので、お給料から住民税がたくさん天引きされるのは2年目から。つまり、手取りは1年目よりも2年目のほうが少なくなる可能性があります。入社1年目で収入をすべて使い切ってしまう生活をしていると、2年目以降厳しくなりますよ」

――やはり最初が肝心ですね。

(聞き手は電子整理部 手塚愛実)

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山田真哉(やまだ・しんや) 1976年生まれ。公認会計士・税理士。大学卒業後、予備校勤務を経て、会計・法律・経営などの勉強を始め、1年後に公認会計士試験に合格。中央青山監査法人(当時)/プライスウォーターハウスクーパースに勤務後、独立。『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』(光文社新書)を出版、160万部突破。『NISAにゅうもん』(産経新聞出版)など著書多数。2011年、芸能界専門に会計・税務支援を行う一般財団法人芸能文化会計財団の理事長に就任。
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