マネー研究所

マネー達人への道

親孝行にも税金が 一筋縄でいかぬ相続税 第8回 相続税エトセトラ

2014/6/12

マネーの達人、公認会計士・税理士の山田真哉さんに旬のマネートピックについて聞くコラム。今回のテーマは「相続税エトセトラ」です。2015年からの相続増税を控え、相続や事業継承に対する関心がいっそう高まっています。このコラムでも今後、折に触れ相続について取り上げていくつもりです。今回は、山田さんが最近、気になった相続にまつわる出来事について聞いてみました。

■どう残すのかが重要に

――日経電子版でも相続に関する記事が増えていて、読者の方の関心も高いです。

「相続増税が来年に控えているからでしょう。相続する人が負担なく相続税を払うためには、現金を残してもらうのが一番いいのですが、実際は、相続財産の大半を不動産が占めるというケースが多いのが現状です。代々継承してきた家や土地は売りたくないと思っても、現金がないと相続税が払えないので、土地を売らざるを得ないという人が多いんです。ですから、『どう残すのか』ということを今まで以上に考える必要がでてきました」

――相続増税によってどのぐらい負担が増えるんでしょうか。

「遺産についての基礎控除が引き下げられたり、相続税の最高税率がアップしたりしています。例えば相続財産が課税標準額8000万円の土地と2000万円の金融資産で、相続人は2人の子供だとします。現行なら2人の子供の相続税は合わせて350万円ですが、来年以降は子供の相続税は合計770万円になります」

■山田さんが気になる贈与

――倍以上の負担になるわけですね。でも、このケースだと金融資産が2000万円あるので、相続税の支払いには困らなさそうですが……。

「実際の相続はそう単純ではありません。例えばこのケースでも、土地は子供のうち1人が相続し、金融資産はもう1人の子供が相続するとします。土地を相続したほうの子供の取り分が多いわけですが、手元の現預金に余裕がなければ相続税の支払いに困ってしまいます。遺産分割を巡って子供2人がもめる可能性だってあります」

マネー研究所 新着記事

ALL CHANNEL