2013/1/14

もうかる家計のつくり方

大事なのは、それが本当に必要なのか、もっと具体的に言えば「ニーズ(必要なもの)なのかウォンツ(欲しいもの)なのか」の判断もお金を払う際の前提として必要だということを忘れないようにしたいものです。モノや情報があふれる時代だからこそ、自分の価値観を大切にすべきなのです。

その後Kさんはしばらく私のところに通い、3つのモノサシを正しく使えるよう訓練し直しました。これまでの支出の中身を振り返り、モノサシの基準をリセットしたのです。「安いし、きっと使うだろうから消費として買う」……。こんな甘い判断をしがちだったお金の使い方をきっちり改めてもらうようにしました。

消費・浪費・投資のモノサシを意識すると、自分なりの価値観ができてきます。Kさんも正しいモノサシを意識する生活を重ねるにつれ、新しい価値観を養えたようです。例えば娯楽費。何かを楽しむにはお金がかかるという考え方をしていましたが、新たな価値を見いだしたことでお金をかけなくてもいま本当に何をしたいのか、そのためには何か工夫ができないのか、もっとほかに楽しむ方法がないのか……と考えることで、結果的に使う金額を抑えることに成功しました。また「自分のモノサシでいろいろ考えるようになると、その過程自体も十分な娯楽となり、いままで以上に家族みんなで楽しめるようになった」そうです。

もし価格がそう安くないものが必要になっても、ほかの商品と比較検討したり、本当に必要なのかどうかを家族にも相談したりするようになりました。ちょっと値の張る出費だったとしても、これまでの「価格」でなく「価値」を基準に導いた決断なので、後悔も罪悪感もない買い物ができるようになったのです。納得してから購入する習慣ができれば「お金を使ってしまった……」という思いにさいなまれることもなくなるのです。これだけでも家計における不安は半減したそうです。

近づくキャッシュレス社会
ビジネスパーソンの住まいと暮らし