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相続トラブル百科

自分で遺言書を作る際の4つの注意点 相続トラブル百科 第13回

2012/4/10

最近では、書店や文具店の店頭に遺言書の作成支援ツールが並んでいる風景も珍しい時代ではなくなりました。かつてと比べて、自作の遺言書へのハードルがたいへん低くなったといえるでしょう。しかし、自分で作る遺言書は、取りかかりへの気軽さとは裏腹に、見逃すことのできない重要な注意点が潜んでいるのです。

まずは、遺言書にはどういった種類があるのか整理しておきたいと思います。法律上では、3つの形式が原則として定められています。そして、この3つの形式のどれかを守らないと、正式には遺言書として認められず、せっかくの遺言書も単なる「相続人への手紙」となってしまう危険性があります。その3つの形式をごく簡単に説明すると、以下の通りです。

(1)遺言をする本人自身が書いて作成する
「自筆証書(じひつしょうしょ)遺言」
(2)公証役場の公証人が作成する
「公正証書(こうせいしょうしょ)遺言」
(3)遺言者本人が直筆で署名をした遺言書を、公証役場の公証人の面前で封書して作成する
「秘密証書(ひみつしょうしょ)遺言」

この3つのうちで、最もポピュラーな形式は(2)の「公正証書遺言」でしょう。公正証書の事務を手がけている日本公証人連合会の統計によれば、平成22年の1年間に作成された公正証書遺言の数は、累計で8万1984件にものぼります。これに対して、(3)の秘密証書遺言の形式は、平成22年の1年間で、わずか95件にとどまっています。見た目には不人気だといえますが、秘密証書の形式は、公正証書遺言を作るまでもない場合や、自筆証書遺言では体力的に難しい、といった場合などの代替手段として有効に利用できるケースがありますから、個人的にはもっと利用されて良いと思います。

さて、それでは(1)の自筆証書については、年間の作成数はどうなっているのでしょうか。残念ながら、この自筆証書は、みなさんそれぞれ自分で作る遺言書です。作った時点で「作りました」と公式に発表されることもなく、したがって正確な統計もありません。ただし、3つの形式のなかでは一番手っ取り早く作成できる特徴を持っています。以下、その作成方法について、順にご紹介していきましょう。

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