子供思いの「教育費貧乏」 無理なく改善するには家計再生コンサルタント 横山光昭

2012/11/5

もうかる家計のつくり方

東京都在住のTさん一家は会社員の夫(43)と専業主婦の妻(39)、中高一貫の私立校に通う中学2年生の長男、中学受験も控えている小学6年生の次男の4人家族です。子供のことを大切にする教育熱心で、堅実な印象のご夫妻でした。

しかしお話をよく聞いていくと、失礼ですが教育に対する考え方は表面的で、偏りがありました。お金をかけたり、いい塾を探したりすることが良い教育や子育てだと思っている節があるのです。本当にその習い事が必要なのかとか、子供がやりたいことなのかといったことは意識せず、親の意思だけが先走っていました。親の思いとともに、お金のかけ方も過剰だったのです。

確かに2人のお子さんは立派に育っており、成績もよさそうでした。しかしTさん夫妻は現在はもちろん、今後を見据えた金銭的な危機感が薄いのです。家族間のコミュニケーションが十分取れていない感じがするのも気になりました。奥さんはご主人のことは二の次で、子供のことしか気にしていません。ご主人も家族への気持ちが冷えており、それを見ている子供も同様です。家計のひずみが家族関係にまで影響している格好でした。

ある日、一緒に家計相談に来られたご主人がこう言いました。「このままでは貯金もできないし、家計が大変なので、子供を公立に転校させることから始めるべきでしょうか?」。今どんな家計状況なのかの把握も、やりくりや節約もしない状態で学校を変えられては子供もたまったものではありません。私はそのことをご夫妻にはっきり伝えたうえで、一緒に家計の精査に取りかかりました。

家計をしっかり管理し内容を洗い出していくと、毎月の教育費は月14万1000円と結構な負担でした。内訳は、長男が私学の授業料と塾や習い事で約7万6000円、次男が受験のための塾や水泳などの習い事で約6万5000円。これに加え2~3カ月に一度、受験前の集中講座や夏期講習などで1回あたり5~10万円かかっていました。

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