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「太陽の塔」はなぜ残った 大阪万博の謎

2011/7/7

切々と太陽の塔の存続を訴える芸術家。「岡本太郎に過去はない」が口癖だったが、この時ばかりは過去の作品にこだわったのだ。

京都府宇治市や東京では撤去反対の署名活動もあった。第2回万国博施設処理委員会が開かれた3カ月後、存続が正式に決まった。

岡本太郎が制作した3塔のうち、太陽の塔は残ったが、その西側にあった「母の塔」は取り壊され、東側にあった「青春の塔」は遊園地のエキスポランドに移された後、20年ほど前に撤去されている。

では太陽の塔は永遠に残るのか。現在のところ、答えはノー。2008年度に耐震診断したところ、大地震で倒壊する可能性が高いことがわかったからだ。

もっとも、万博機構は来年度にも太陽の塔の耐震工事に着手するという。それが実現すれば、03~07年に人気を呼んだ内部の見学ツアーも再開できる見込みだ。中には岡本太郎作「生命の樹」がある。この芸術家の代表作を、内部からも鑑賞できる日はそう遠くないのかもしれない。

(大阪地方部 清水英徳)

[日本経済新聞大阪夕刊オムニス関西2011年7月6日付]

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