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関東大震災の影響? 神戸が洋菓子の街になったワケ 次はエクレアが流行

2013/4/21

こだわり製法 神戸マシュマロ浪漫の「神戸なめらかロール」

“正統派”を再評価する動きも。神戸マシュマロ浪漫(同)の「神戸なめらかロール」は、卵白を使わない独自製法のマシュマロで包んだロールケーキ。1日約40本の限定品が夕方には売り切れる。アマデウス(同)ではクリームを挟まず、色も茶色い焼き色1種類のみのシンプルなマカロンを販売。連日ほぼ完売の人気だ。

スイーツを学問として研究する大手前大学の松井博司教授に今後の成長株を聞いた。「神戸はフランスの流行に敏感。マカロンも一例です」と松井教授。フランスでは最近、カラフルなチョコレートで飾った細身のエクレアが話題といい、「次に来るのはこれでは」と予測する。

■震災で東京の洋菓子職人が逃れた

なぜ神戸で洋菓子文化が花開いたのか。「かつて神戸が欧州からの航路の終着港だったためでは」と、神戸の洋菓子業界に詳しい奈良産業大学の森元伸枝専任講師(経営学)は指摘する。主に米州とを結ぶ港だった横浜に比べ、フランスやドイツ、スイスなど欧州各国の洋菓子文化が根付きやすかったようだ。

関東大震災(1923年)の影響を指摘する説も。東京の洋菓子職人が神戸に逃れた例や、来日した職人が横浜に上陸できずに神戸に来た例があり、洋菓子店モロゾフの創業者もその一人という。

旬の素材で 御影高杉のケーキなど

だが、これだけ多くの洋菓子店が集中して過当競争に陥らないのだろうか。「神戸の洋菓子業界の“暗黙のルール”が、人材育成と業界の発展を後押ししてきました」と、森元さんが教えてくれた。

「独立しても師匠の店の近くに開店せず、同じ商品を作らない。その代わり師匠は弟子に技術の伝授をいといません」。弟子は師匠を超えようと独自商品づくりに励み、技術を向上させてきたという。入手しにくい材料を師弟で共同仕入れし、支援し合うことも多いそうだ。

「洋菓子という枠組みにとらわれず、色々な食材やデザインに挑戦することで神戸スイーツの魅力は今後も増すはず」と松井教授は期待する。

(大阪社会部 藤井将太)

[日本経済新聞大阪夕刊いまドキ関西2013年4月17日付]

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