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全1200頭 奈良公園のシカのフン、誰が片付け? 掃除する人いないのに…

2013/6/15

新緑が美しい奈良公園(奈良市)を訪れた。出迎えてくれたのは、奈良の顔ともいえるシカ。約1200頭もの野生のシカが生息し、国の天然記念物となっている。散策していて不思議なことに気付いた。これだけ多くのシカがいるのに、園内に散らばるフンはそれほど多くない。清掃する人はほとんど見かけないが、なぜフンだらけにならないのだろうか。

■公園事務所「フンは掃除していません」

若草山で芝などを食べるシカ(奈良市)

奈良のシカは春日大社の神の使いとされ、古代から大切にされてきた。フンは黒豆にそっくり。季節によっては団子状に固まったりする。1頭が1日に出すフンは700グラム~1キログラム。約1200頭だと1日計840キログラム~1.2トン、1年間で300トンをはるかに超す計算だ。

誰かが片付けなければ、ハエも発生するはず。だが奈良公園管理事務所に聞くと「来園者の出すゴミは収集していますが、シカのフンは掃除していません」との答えが返ってきた。

では園内の環境はどうやって保たれているのか。首をかしげていると、「答えはフンの中にあります」と教えてくれた人がいた。長年、奈良公園の自然観察を続けている「晴れの国野生生物研究会」会長の谷幸三さん(70)だ。

谷さんはおもむろにシカのフンを手に取り、割って見せてくれた。小さな虫が数匹うごめいている。「シカのフンをエサにするコガネムシ、通称フン虫。自然界の掃除屋さんです」

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