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邪馬台国支えた? 海を見晴らす鍛冶屋の村 五斗長垣内遺跡(兵庫県淡路市) 古きを歩けば(40)

2012/10/23

淡路島北部の山あい、瀬戸内海を見晴らす小高い尾根上に、弥生時代では最大規模とされる鉄器工房群の遺跡がある。五斗長垣内(ごっさかいと)遺跡だ。地域住民が力を合わせて復元した竪穴建物が点在しており、茅葺(かやぶ)き屋根のかなたに水平線が広がって波頭がきらめく光景を眺めることができる。

標高200メートルの尾根上に見つかった五斗長垣内遺跡。住民の手で竪穴建物が復元されている

鉄鍛治の炉跡や敲石などを発

遺跡は標高200メートルの尾根の上にある。これより内陸だと山が険しく住めないという

棚田が広がる山裾をどんどん上ってゆくと、ようやく復元された竪穴建物の姿が見えてきた。遺跡の標高は200メートル。見晴らしがすばらしく、海風がさわやかだ。「海岸線からは約3キロ離れています。これより内陸だと山が険しく住めない、ぎりぎりの場所です」。淡路市教育委員会の伊藤宏幸さんが教えてくれた。

2007~08年度、水田整備に伴う発掘で計23棟の建物跡が見つかった。うち12棟で鉄鍛冶の炉跡や台石、敲石(たたきいし)などの道具類、鉄のおのや矢じり、鉄の破片といった遺構や遺物を発見。最大の建物跡は直径10.5メートルで、中に10~11基の鍛冶炉が並んでいた。

遺跡周囲には今は棚田が広がっているが、「弥生時代には水田に適さない地形だったと思われます」と伊藤さんは話す。実際、発掘では水田耕作の痕跡は見つかっていない。

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