WOMAN SMART

朝・夕刊の「W」

自分の立場をどう生かすか考えて 石倉洋子・慶応大大学院教授 Wの未来 会社が変わる

2013/6/25

女性が会社や経済をけん引するようになってきた。経営戦略が専門で、国内外で女性活用の問題についても発言している石倉洋子・慶応義塾大学大学院教授に、女性が日本企業をどう変えていくかやこれからの課題について聞いた。

――女性活用の機運が高まっています。

石倉洋子・慶応大大学院教授

「企業や政府がこのままではやっていけないと感じ始めたのに加え、国際通貨基金(IMF)や世界経済フォーラムからも注文がつくなど外圧も高まっています。これまで個別に話があってもなかなかまとまりませんでしたが、同時に色々な話が動き出しています。この勢いをどう実際の女性活用につなげていくのかが重要になります」

「背景には、少子高齢化が進み続け、日本はどうしたらいいのか?という問いがあります。人口が減り、働き手がいなくなった時に一番活用しやすいのは女性です。人が足りないという議論になると、必ず移民政策の話になりますが、まず足元からできることがあります。それが女性の活用でしょう。日本の女性は教育水準も高く、健康状態も良いのに、労働市場への参加がなかなか進まないという問題があります。たとえば教育が足りないとなれば時間がかかりますが、日本人の女性ならすぐに効果が出ると期待ができます」

――女性がもっと増えれば企業文化が変わっていく可能性はあるのでしょうか。

「あると思います。ビジネスやイノベーションでユニークさがカギになる時代です。他の人と違うというのが大事で、知り過ぎた専門家ばかりが求められているわけではありません。女性は男性が体裁を気にして聞けないような疑問を投げかけていく役割を果たせるのではないでしょうか」

「要するに『どうしてこうなっているのですか?』という問いかけが、今の日本企業には必要です。多くの企業は(新卒で入社してから)同じ企業文化で育ち、年齢も近く、国籍も同じという人ばかり。前提条件に疑問を感じなくなっています。新しい人が企業に入ってくれば、違和感を覚えるのは当然です。国際化や買収などでもそうですが、日本企業は少しやってみてうまくいかないと、二度とやりたくないと閉じこもってしまう。女性活用や外国人の活用もまさにそれで、なんとなく違和感があり、少しうまくいかないと、そこでくじけてしまっている。そこに耐えることが必要です」

――女性が関わった製品などでは「女性の視点」とよく言います。

「女性の視点といっても、色々な人がいるわけで、必ずしもそれだけではないと思います。女性の視点にこだわり過ぎると、そこから広がりがありません。私が必要だと思うのは多様性です。色々な見方やアイデアが組み合わされて新しいものが生み出されます。世界は多様で、企業の多くはその世界で活動しています。社内に多様性をどうやって構造的に作っていけるが今の一番の課題でしょう」

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