仕事も家庭も 福井の働く女性事情に学ぶWの未来 やればできる

「仕事を続けていいものか、子育てに専念すべきか」。復職を前提に育児休業を過ごす母親でも、生まれたばかりの我が子と蜜月を過ごす中で心は揺れる。でも、周りの女性のほとんどが当たり前のように復職する環境だったらどうだろう。ママ友も実母も義母も、誰もがワーキングマザーだったなら?「仕事か子育てか」という迷いすら浮かばないかもしれない。

「仕事をやめるなんて考えたこともない」

仕事を終えた後、保育園に子どもを迎えに来た女性(福井市)

夫の転勤で、初めての育休を縁もゆかりもなかった福井市で過ごし、都会の女性の悩みとは無縁の世界を垣間見た記者(31)の驚きが、今回の取材の出発点になった。子供を連れて出歩く先々で、知り合った母親たちは「子供が1歳ごろには復帰する。仕事をやめるなんて考えたこともない」と口をそろえた。

「福井で待機児童なんて聞いたことない」「送り迎えは祖父母に頼めるから残業も平気」。つくづくうらやましいと思った。何とか保育所に子供を入れようと、役所や認可外保育所に頭を下げて回り、離れて暮らす親の手を借りられず、ベビーシッターを駆使する東京や大阪の友人の顔が浮かんだ。私自身も育休から復帰すれば、そんな現実が待っていた。

三世代同居、若い母親も安心して仕事へ

子供を産んで復職するのは当たり前。明快でたくましい福井県のママ友と付き合いながらふと思い出したのは、法政大学が40の指標から算出した都道府県の幸福度ランキング。2011年、福井県は全国1位に輝いた。見渡すと、ほとんどの家族が共働きで三世代同居。大きな戸建てに住み、自動車も複数台持っている。多人数の大人が子育てに関与できる環境だから、若い母親も安心して仕事に出られる。その結果、世帯収入も増え、貯蓄にも回せる。

興味深いのは、福井市は揚げ物などお総菜のおかずの購入金額が全国トップ。「働いているんだから手抜きもいいよね」。取材などを通じて、意気揚々と美容や女子会に励む福井の女性に多く出会った。女性の社会進出は活発な消費に直結している。

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