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働く女性を支える 「家事支援税制」の意義 塩崎恭久氏に聞く Wの未来 やればできる

2014/1/17

ベビーシッターやハウスキーパーを雇う際の支出に税制優遇する「家事支援税制」創設の必要性を唱える自民党の塩崎恭久政調会長代理に、制度の意義などについて聞いた。

――家事支援税制を導入すべきだと主張しています。

インタビューに答える自民党政務調査会長代理、塩崎恭久氏

「野党時代に自民党の野田聖子さん(現総務会長)を中心に子育て・女性支援策を議論した時、初めてその制度を知りました。政府税制調査会は家事費・家事関連費について『必要経費のように控除するのは適当ではありません』と定義しています。つまり『家事は所得を生み出すための必要経費ではなく、単に所得を消費する、国家にとっての消耗に過ぎない』としている。これはひどいということで気が付きました」

「家事支援税制は各国で取り入れています。子どもがいる場合といない場合にも適用するのがフランスとドイツ、子どもがいないと対象にならないのが米国と英国。しかし財務省主税局は『日本では児童手当や配偶者控除など他に手厚い子育て支援策がある』などとネガティブな想定問答を作っています。少額でも支援をして、国として働く女性を支える姿勢を示すことが大事です」

――制度に対する周囲の反応はどうですか。

「制度自体はいいと言ってくれますが、財源という問題にぶち当たります。その一点に尽きます。各国は年間2000億~3000億円ぐらい使っています。財源の捻出(ねんしゅつ)に何かを削らないといけません」

「目的をはっきりさせた支援を必要な人にするのが本来のあるべき姿です。現金を渡すと何に使われているかわからない、パチンコに使っているのではないかなどと言われます。支払ったものをベースに税金を安くする方が、正しい税の使い方じゃないでしょうか」

――財源の問題をどう解消しますか。

「児童手当の所得制限を下げて財源を作って、様子を見ながら支援を拡充していくのがいいと思います。手当てよりも明らかに支援する対象がはっきりしています。ただ高額所得者は自分で賄うべきです。所得制限を設けて、若い夫婦など頑張っている人たちを明示的に応援することが大事です」

「出生率が回復したフランスは模範とすべき国です。日本は米国に次ぐ『子育て支援を最もやらない国』と言われますが、家事支援税制はその米国でさえ導入しています」

主要国の家事支援税制(財務省資料より塩崎恭久事務所が作成)
米国(児童養育費税額控除)英国(勤労税額控除への加算)ドイツ(家庭内サービスに係る控除)フランス(家庭内労働者税額控除)
主な対象世帯シングルマザー、共働き世帯などシングルマザー、共働き世帯など全世帯全世帯
子の年齢上限13歳16歳
主な対象費用ベビーシッター、ハウスキーパー、保育士、託児所保育士、託児所ベビーシッター、ハウスキーパーベビーシッター、ハウスキーパー
控除割合20~35%70%20%50%
上限21万円166万円52万円98万円

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