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好き・得意を仕事に 活躍の場広がる「サロネーゼ」

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NIKKEI STYLE

 自宅で料理やフラワーアレンジメントなどの教室(サロン)を開く主婦、通称「サロネーゼ」。予約待ちが出るほど人気の教室がある一方、自宅での教室開催にとどまらず活躍の場を広げるサロネーゼも増えている。最近のサロネーゼ事情を追った。

予約は8年待ち

予約が8年待ちの「ミセス美香」こと中村美香さん(39)が開く装飾と収納術を中心に据えた教室「ハウスキーピングサロン」。人気の秘密はどこにあるのか、引っ越しを間近に控えながらも山積みの家財を前に途方に暮れる記者が9月下旬、サロンを見学した。

サロンとなるリビングにまず圧倒された。家具はほぼ全て白とベージュ、ピンク色。収納家具は棚が1つだけ。テレビもパソコンも見あたらない。色調が統一されているため、グランドピアノが置かれているのに部屋が狭く感じられない。

この日の課題は「リビング収納法」。「子供の教科書が散らかる」「リモコンがあちこちに散乱する」など、生徒たちから日常の不満を聞き出すと、中村さんは「子供が低学年のうちだけリビング内に場所を設け、成長したら部屋に持って行くよう説得して」「リモコンは家族が認識しやすい便利な場所に全て集めて」などと一つ一つ解決策を指南する。

「自分もできるかも」

家族に片付けを促すと口論になるという悩みにも「リビングは家族がくつろぐ場所。そこでダメ出しをするとくつろぎの妨げになる。家族のせいで散らかる、と怒らず、家族の行動パターンを思いやって一番使いやすい収納場所を譲ってあげて」と返した。これには生徒たちが深くうなずき、「考えを改めなければ」と声を上げて共感していた。

座学を終え、中村さんはリビングの収納スペースを次々と開けていく。筆記具や食器など必要なものは最低限の数だけ厳選され、壁の中に設けられた収納棚に整然と置かれている。壁ぎわに置かれた暖炉調の奥に薄型テレビとゲーム機が、サイドテーブル上にある鏡の後ろにはパソコンとキーボードが隠されていた。電気コードは全て壁に沿わされ目隠しが施されて、家電の存在感を消している。

講座が一段落すると、中村さんは自ら調理したランチを生徒たちに振る舞う。「きのこご飯」や「サケの香り揚げ」などのレシピは座学のレジュメにある。テーブル上の装い方もレッスンの一環。生徒たちは歓談しながら食事を共にした後、満足げに帰路についた。

75平米の2LDKに4人で暮らす中村さんの生活は決して特別なものではない。収納用具はスーパーや100円ショップで手に入れ、気に入った物がなければ自作したという。「自分もマネできるかもしれない」と思わせる説得力があった。荷物を詰める前にまず必要な物だけを厳選するところから始めよう。決意を新たにして記者はサロンを後にした。

広がる「学びたい」意識

自宅の外で活躍するサロネーゼも増えている。東京・二子玉川のショッピングセンター(SC)、玉川高島屋S・Cで9月下旬、屋上庭園の一角に設けられた応接室で主婦ら約10人がテーブルを囲み「理想のお父さん像」について話し合っていた。「親を楽しむサロン」と名付けられた月1回の講座だ。

「お父さんが仕事で忙しく、息子がよそよそしくなってしまって」「うちは逆に教育熱心過ぎて心配」。次々と話す女性たち。進行役の今泉恵美子さん(44)は「夫と妻で子供との接し方が違うのは当然。互いに足りない部分を補い合いながら、お父さんの見せ場を家庭の中で作っていきましょう」と話した。「親を楽しむ」講座は、家の片付け・収納法などを伝授する「家事セラピスト」としても活動している粂井(くめい)優子さん(47)や今泉さんら3人の主婦が講師を務める。

玉川高島屋S・Cの利用者を対象とした会員制サロン「玉川テラス」は教室を開きたい会員に場所を提供している。2011年春のテラス開設以来、主婦企画の講座をのべ約120回開いてきた。玉川テラスの高浜みつ子事務局長は「中食など家事を外部委託できるサービスが多様になり、主婦は昔より余裕が出てきた。学びたい意識の強い女性が増えている」と話す。主婦発の企画は浴衣の着付けや雑穀の調理法など多彩で、「主婦が互いに教え合い、知識欲を満たしている」。ショッピングセンター側には、テラスの盛況で女性たちの来店頻度も上がる利点がある。

ビジネスチャンスにも

別のビジネスチャンスにつなげるサロネーゼもいる。クリナップが運営するサイト「Dreamia(ドリーミア)サロン」に登録する1200人のサロネーゼ会員の1人、薬膳料理サロネーゼの谷口ももよさん(43)。サイト主催の勉強会を通じて、化粧品会社の手のケア用品の開発に携わったり、食品企業の担当者に自作料理のレシピを提案したりしている。広告代理店勤務後、出産を機に専業主婦に転じ、薬膳を勉強してサロネーゼへの道を進み始めたが、現在は営業ウーマンとしての経験とサロネーゼとしての蓄積を組み合わせ、教室外でも輝く場を模索している。

「サロネーゼが持つ口コミの力はとても強い」とクリナップドリミア推進課の明(あきら)拓洋課長(51)。消費者行動論が専門の青木幸弘学習院大学教授は「主婦が趣味で仕事して、と矮小(わいしょう)化するのではなく、サロネーゼがはやる社会的背景を探れば関連するビジネスチャンスも見えるはず」と指摘する。

(林さや香、松本史)

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