WOMAN SMART

朝・夕刊の「W」

何とかしたい 心は熱く 確かな支援 Wの未来

2013/10/10

内戦が長く続いたアフリカのルワンダ。ひとりの日本の女性が延べ約7千の義肢やつえを無償で提供、内戦などで手足を失った同国の人々を支えてきた。

ルダシングワ真美(50)。OL生活に疲れて26歳で留学したケニアで、後に夫となる義足のルワンダ人ガテラ(58)と出会ったのが事の始まりだ。交際中にガテラが来日し、日本の義肢製作の技術力の高さを知った。「ルワンダで生かせる」と感じた真美は、横浜市の義肢製作所に弟子入り、5年で技術を習得した。

■地元へ戻り復興

内戦終結後の1995年にルワンダに渡り、非政府組織(NGO)を設立した。日本でも資金を集め、2年後に首都キガリで義肢製作所を開設。義肢の費用の6割はルワンダ政府が負担し、残り4割をNGOが運営する宿泊施設などの利益でまかなう。資金捻出のために事業拡大も続ける。不安で夜眠れないこともあるが「義足を必要とする人々の存在が背中を押す」。

福島で女性のネットワークづくりに励む鎌田さん(福島市)

東日本大震災の津波で福島県南相馬市の実家を失った鎌田千瑛美(28)は震災直後に東京のIT(情報技術)企業を辞め、半年後、地元に戻った。「原発事故の影響で人口が減る福島を希望が持てる街にしたい」

鎌田は今、非営利団体や企業でつくる一般社団法人「ふくしま連携復興センター」の理事として復興支援の橋渡しをする一方、女性のネットワークづくりに取り組む。福島を元気にするカギは、若い女性たちが不安なく子供を産める環境をつくることだと考えた。

2年前、20~30代女性をつなぐ会「ピーチ ハート」を設けた。料理教室などを通じ放射性物質による汚染への不安といった本音を語り合い、将来を紡ぐ。5人で始めた会も80人に広がり、復興への力を感じ始めた。鎌田自身も会社員時代とは違い、自ら考え動いていると実感する。

「何とかしたい」という情熱だけでは続かない。資金を確保し支援を強固なものにするのも必要だ。

■児童買春を根絶

カンボジアなどで児童買春の撲滅に取り組むNPO法人「かものはしプロジェクト」。警察組織と連携して捜査研修を開くなど取り締まりを強化。その一方で雑貨工房を設け貧困地域の女性らを雇い経済的な自立を促す。雑貨は売って活動資金をつくる目的もある。

共同代表の村田早耶香(31)は、学生時代に訪れた東南アジアで、母親が10代で売春宿に売られ、自らもエイズウイルスに感染した5歳の女児と出会った。アジアの児童買春は深刻だったが「撲滅に力を入れる団体は少数」。小さい頃から国際協力に関心があった村田は仲間と2002年、同プロジェクトを設立した。

当初は資金面での試行錯誤が続いたが、最近は工房の雑貨販売と寄付で運営できるようになった。10年前に比べ、カンボジアの児童買春は大幅に減ったとみている。「もう少しで落ちつくと期待している。次はインド」と前を見据える。

被災地で、貧困地域で……。最も支援を必要としている場所で、確かな力を発揮する女性たちが輝いている。(敬称略)

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