小田 これは2010年あたりからの傾向だけど、バラエティといいつつ、お役立ち番組が増えているからね。2010年は池上彰サンがブレイクしたけど、2011年は工場見学系の番組が一気に拡大。

津田 『シルシルミシル』『潜入!リアルスコープ』『地球の最先端をスクープ!SCOOPER』…。

草場 ただ、バカリズムのナレーションも含め、本当に分かってやっているのは、先駆者の『シルシル~』だけだと思う。企業宣伝を番組内でやることは、ともすれば放送法に抵触する恐れがある。それを払拭するには、ちゃんと落とさないといけない。バカリズムはそれができている。

小田 まあ、視聴率がそれを証明しているね。『シルシル~』は平日版と『さんデー』2つとも1年前より順位を上げている。

津田 惜しくも平日版はこの秋終わってしまったけど、後継番組が、『マツコ&有吉の怒り新党』

指南役 初回10.8%でしたね。その後も安定して2ケタで推移しているので、2012年は確実にランクインしてくるでしょう。

草場 今、民放で一番面白い番組だと思いますね。時代は「お笑い」から「怒り」へとシフト(笑)。

津田 あと、岡村の復活もあってか、ナイナイ銘柄が戻してきたね。『ぐるぐるナインティナイン』は、2010年12位から3位へと急上昇。岡村がいるといないとで、こうも違うのか。

小田 『めちゃイケ』も20位へ再上昇。フジに関しては、『とんねるずのみなさんのおかげでした』も10位に戻すなど、ベテラン勢が比較的好調だった。

草場 非常時には、やはりベテラン勢が安心して見られるということだろうね。

指南役 タレント別では、3番組をランクインさせた嵐が順位を上げるなど、健闘が光ります。

津田 CDセールスのライバル、AKB48がテレビではいまひとつふるわないのに対し、嵐はグングンと力をつけてきましたね。

草場 震災以降の「癒やし」を求める風潮のなか、本当に仲のいい彼らは見ていて疲れない(笑)。

小田 『アメトーーク!』もそうだけど、今は画面から仲の良さが伝わってくる番組が支持されている。誰かを落として笑いをとるような番組は、もはや共感を得られにくいんだと思う。

津田 足の引っ張り合いより、傷の舐め合いか(笑)。

(日経エンタテインメント!編集部)

[日経エンタテインメント!2012年1月号の記事を基に再構成]