フード・レストラン

おでかけナビ

男一人旅 南国の離島、竹富島で身も心も「裸族」

2014/2/22

■島の食堂の名物は天然もずくと、元気なおばぁ

散策中に喉がかわき、「たるりや」と名のついた島の食堂に入る。食堂といっても、家屋が調理場で、庭にパラソル付きのテーブルが並んだオープンエアの店。ガジュマルの巨木の下は、特等席だ。まずは渇いたのどを潤そうと、キンキンに冷えた一杯をぐいとあおり、喉に流し込む。うーん、極楽。

そして、ふと目に留まって注文したのは「天然もずく」。箸で持ち上げると、ずっしりと重い。おまけに、ずいぶんぬめりが強く、コシのある太いもずくだ。ほんのりとにんにくの味付けがされ、とにかくうまい。こんなもずくがあるのか。店主に聞くと、「今朝自分で取ってきたんだ」と笑う。

一度食べたら、絶対に忘れられなくなる味。自然の恵みに感謝

竹富島では、島周辺の至るところで、もずくが取れるらしい。ベストシーズンは3月、大潮の干潮の時間帯。もずく取りを目的に島に訪れる観光客も多く、島の郵便局には「もずくの発送方法」も掲示してあるそうだ。店主から「3月に来れば、連れてってあげるよ」という頼もしい言葉をもらう。よし、来てやろう。

この店は、家族3人で切り盛りしているらしい。店主のお母さんは齢(よわい)91という、何とも元気な「おばぁ」だ。歓談中、島のルールをいくつか教えてくれた。屋根は赤瓦にすること、石垣を作ること、看板は禁止など。また、島の1日は、白砂の路地の掃除から始まるという。へえ、どうりできれいなはずだ。

景観を崩す看板も、サンゴの道を汚すゴミも、この島には見当たらない

先ほど見た御嶽について尋ねる。竹富島には神と交流する「神司(かんつかさ)」と呼ばれる女性が5人おり、住人はすべて、いずれかの神司の氏子なのだという。神事も、年に20回以上もあるらしい。御嶽は、その際に神司が籠もる場所だったのだ。やはり、神の島なのである。

おばぁは腰を上げながら「観光客も帰ったし、これからの時間は静かですよ」と言う。竹富島には年間40万人ほどが訪れるが、多くが石垣島からの日帰り客。午後6時に竹富島発の最終フェリーが出てしまうと、島内はほとんど人通りがなくなるそうだ。確かに桟橋でも、自分と入れ違いに船に乗り込む人が多かったっけ。店の前の観光客の往来も、ぱったり絶えている。どれ、その静けさを堪能しつつ、夕日でも見に行ってこよう。

フード・レストラン 新着記事

ALL CHANNEL