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男一人旅 南国の離島、竹富島で身も心も「裸族」

2014/2/22

■「神の島」で非日常を感じる

コンドイビーチを出て、島の中心部の集落へ。何ときれいな集落なんだろう。サンゴの砂(かけら)を一面に敷き詰めた路地には、ごみ1つ落ちていない。道の両側に続くのは、背の低い石垣。その上からブーゲンビリアやハイビスカスが顔をのぞかせ、さらに奥には赤瓦屋根の民家がたたずむ。どの屋根の上からも、シーサーがユニークな顔を向けている。自分は今、どこにいるんだ……。

「なごみの塔」から見渡した集落。竹富島は3つの集落からなる

サンゴの砂に車輪が取られるため、坂道になると自転車では走りにくく、降りて押しながら歩く。シャリシャリという感触が、足の裏に心地よい。

しばらく歩いていると道の向こうから、妙な「対向車」がやってきた。水牛が、5~6人の観光客を乗せた牛車を引っ張りながら、のそりのそりと歩いてくるのだ。引き手は手綱も取らず、牛車の上でのんきに三線(さんしん)を弾いている。にもかかわらず、牛車が勝手に、それもスムーズに曲がり角を曲がっていくではないか。これは面白そう。実は自分も、明日は水牛車体験にチャレンジするつもりなのだ。期待が高まる。

やがて、鳥居が見えてきた。この島には鳥居が多い。といって、通常の神社で見るような社殿などはなく、瓦屋根の簡素な小屋が建つのみ。案内板によれば、神々を祭る「御嶽(おん)」と呼ばれるものらしい。島全体で28の御嶽があるという。「聖なる場所なので簡単には立ち寄らないで下さい」とあるので、鳥居の前で手を合わせるだけにする。それにしても、周囲約9kmのこんな小さな島で28の御嶽とは。竹富島は「神の島」なのだろうか。

集落のあちこちにたたずむ御嶽の周辺には神聖な空気が漂う

御嶽近くの竹富島民芸館をのぞくと、中で女性が織物をしている。綿糸を藍で染めて織った細帯で、竹富島発祥の「八重山ミンサー」と呼ばれるものだった。かつて通い婚の風習があった時代に、女性から男性に贈ったものだという。ムカデの足のような模様には、「足しげくお通いください」という思いが込められ、藍を何度も重ねて染めることが「愛を重ねて……」に通じたのだとか。こうした離島の伝承は、聞いていてほおが緩んでくる。

集落の店先で見つけた花のつぼ。店の主人が毎朝、道にはらりと落ちた花を水面に“生ける”のだという

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