16人から1人を選ぶ コイン1枚で即決する方法桜美林大学教授 芳沢光雄

会社で誰も引き受けたがらない担当を決めたり、マンションの理事長を決めたり、参加者全員から不満が出ない決め方は結構難しい。時間も必要だ。みんなが公平だと納得でき、時間をかけずに選ぶようにするには、どうすればよいのか。身近な例をもとに、考えてみよう。

コインを4回振るだけ

大勢の中からたった1人を選び出すのは意外に時間がかかるものだ。

例えばここに16人いるとする。じゃんけんだとどうだろう。全員が同時に行ったら恐らくあいこが続いて、なかなか決まらないだろう。そこで例えば4人ずつ4つのグループに分けて行うようなやり方が考えられる。この場合、各グループの勝者4人で最後の1人を決めることになるだろう。かなりの時間がかかりそうだ。

あみだくじだったらどうなるか。大きな紙を用意して上の段に16人の名前を書き、16本の縦の直線を名前の下に引いて、適当に横棒を書き加えることになるだろう。この方法も準備に手間がかかりそうだ。

もっと簡単な方法がある。1枚のコインがあれば、1発で決めることができるのだ。

まずは16人にそれぞれ1番から16番までの番号を付けておく。


コインを4回投げ、番号と一致した人を選び出せばいいのである。コインを4回投げたときの場合の数は16通りある。16人は必ずどれかの番号に該当するのである。

これがもし15人だとどうなるか。1番から15番までの番号を振り、コインを4回投げる。このとき運悪く対応する番号のない一番下の

裏―裏―裏―裏

が出たならば、もう一度コインを4回投げればよい(図1)。コインを4回投げる試行を2度行って、2度とも全部裏の目が出る確率は、


となるので、そのようなことはほとんど起こらないだろう。少なくともコインを8回振れば、ほとんどの場合は1人を選び出すことができるのである。

注目記事
次のページ
サイコロを使うやり方も