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ライブ、海外展開…音楽業界サバイバルのシナリオ

日経エンタテインメント!

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 パッケージ市場が縮小するなか、レコード各社の生き残り戦略が明確になってきた。ライブや海外市場に注力するのか、BtoB(企業間取引)や映像部門を強化するのか。新たな事業に注力し、既存のレーベルビジネスの見直しを進める、各社の「次の一手」から、音楽業界の明日の姿を探った。

2014年頭から春にかけて、大手レコード会社のトップ交代や組織変更が相次いでいる。CD、ネット配信を含む楽曲の売り上げが低下傾向にあるなか、その変化から各社が生き残りをかけて力を入れていく分野が見えてきた。

パッケージに変わるビジネスとして、近年各社がこぞって力を入れているのが「ライブ」だ。2003年には約942億円だった国内市場は、2013年には約2318億円(コンサートプロモーターズ協会調べ)と10年間で2倍以上の規模となった。これまでも「a-nation」などを主催するエイベックス、2013年よりアリーナクラスのイベント「U-EXPRESS」を開催するユニバーサルなどがあったが、これに続く動きも活発化している。

ビクターは、レーベルごとに開催していたライブを初めて統合した、「ビクターロック祭り~音楽の嵐~」を2014年2月に幕張メッセで開催。Dragon Ashやサカナクションなど9アーティストがパフォーマンスし、「盛況のうちに閉幕。2015年3月の次回開催が早々に決定した」(ビクター広報担当)。ライブイベントの事業化を見据え、ライブエンタテインメント・ユニットを2014年4月に新設した。

ポニーキャニオンも2014年4月より、ライヴエンタテインメント部を設立。同年5月にはアイドリング!!!やベイビーレイズら自社レーベルのアイドルが結集したライブ『ぽにきゃん!アイドル倶楽部感謝祭』を開催。今後も自社のアーティストを中心にイベントを手がけていく。

海外も視野に入れるのがソニー・ミュージックエンタテインメント。子会社のZeppライブエンタテインメントはこれまでも、香港、韓国、台湾、インドネシアほかアジア諸国の音楽フェスティバル(フェス)への出資、アイドルイベントの興行などを行ってきた。2014年4月には、企画・制作に特化した新会社「Zeppライブ」設立を発表、ライブビジネスの拡大を目指す。

エイベックスはチケット販売まで自社で手がけることにこだわる。ヤフーと業務提携し、チケット販売サイト「Yahoo!チケット」を共同で運営。ヤフーというメディアの力で販売力を強化することで、他社のアーティストの扱いも増やしたい考えだ。

販路拡大にも積極的、アジア市場に活路を見いだす

自社音源、アーティストを売る販路の拡大にも積極的に取り組む。そのひとつが「海外展開」だ。

ビクターは2014年4月に韓国企業CJ E&Mと合弁新会社を設立した。「邦人アーティストをアジアへ送り出しつつ、新たなK-POPアーティストを国内でも盛り上げるなど、複合的な音楽事業の相互効果を狙う」(ビクター広報)。

エイベックスは従来の中国から東南アジア全体に狙いをシフトするため、2013年秋に組織を再編し、アジアの拠点を香港からシンガポールへ移管した。「楽曲への趣味、し好が日本に近いアジアの中で、シンガポールは富裕層が集まる国。ビジネス的にも地政学リスクからも、拠点としては最適」(エイベックス広報)。

新たな販路としては、一般ユーザーでなく、企業を相手にした「BtoB」も各社が模索する分野だ。

ユニバーサルのニュービジネスデベロップメントは、所属するレディー・ガガやジャスティン・ビーバーの楽曲に合わせたダンスプログラムをフィットネスクラブやダンススクールへ提供。また、ザ・ローリング・ストーンズの「リップス&タン」をアパレルブランドや「セイコー」が販売する時計に向けて提供するなど、アーティスト名やロゴを使用したビジネスを展開する。

音楽の枠を超えた分野、「映像」にも動きがある。特に先行しているのがエイベックスだ。dビデオやUULAなど携帯キャリアと提携し、配信事業を行ってきたが、2014年4月にアニメを中心とした映像コンテンツの獲得から制作・販売までを手がける、エイベックス・ピクチャーズを設立した。

小さくなる市場への対応

このように「脱パッケージ」の動きを加速する各社。だが、ライブにしろBtoBにしろ、売るべきアーティストや楽曲が存在しなければ、ビジネスは成り立たない。一つひとつのヒットが小規模化するなか、従来のレーベル部門では、小回りの効く組織作りや強化ポイントを明確にした動きが相次ぐ。

2014年3月期で、音楽事業の売り上げは621億円。すでに全事業の38%にすぎないエイベックスは、2014年5月8日に音楽部門の再編を発表。制作・宣伝から編成・販売まで一貫し、でき上がった楽曲をどう売るのか考えるのではなく、ゼロからヒットへの道筋を明確にする体制を目指すという。

ユニバーサルは2014年4月15日に、椎名林檎や赤い公園らが所属する「EMI-R」と『ずっと』がNTTドコモのCMでブレークしたSPICY CHOCOLATEらが属する「Delicious Deli Records」を統合し、新レーベル「Virgin Music」を設立した。国際的にも知られるレーベル名を復活させ、国内のみならず、世界市場を意識するアーティストの育成を目指す。

ソニーは2014年4月1日に、8つに分かれていたレーベル会社を一つに統合。ユーザーの好みが多様化する中、部署ごとの色分けをトップがしやすい体制とした。さらに、アニメやネットといった分野に強いクリエイターたちのマネジメントやプロデュースなども手がける新会社「ウルトラシープ」を発足させ、伸びている分野を強化する動きもある。

効率化を進めながら、新たな人気者やヒット作を生み出す音楽業界の工夫と努力は、今後、より活発になりそうだ。

(日経エンタテインメント! 伊藤哲郎)

[日経エンタテインメント! 2014年7月号の記事を基に再構成]

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