公開していないつもりの個人情報が知られることで、ストーカーや窃盗などの被害に遭う場合もある。SNSでの投稿ややり取りを丹念にチェックされ、自宅の場所や勤務先情報、定期的な行動パターンなどを知られることがあるからだ。「自分は書き込みをしないから大丈夫」と思っていても、友達が「タグ付け」などの機能を使うことで、居場所などが公開されてしまう可能性もある。
SNSで積極的に投稿する人に多いのが、他の利用者とのトラブルだ。ちょっとした発言や意見の違いが原因で非難の応酬になるケースがある。相手が実生活で付き合いのある人でも、トラブルは生じる(図4)。会社や団体名義のアカウントを運営している場合は、不用意な発言が個人よりも“炎上”につながりやすい傾向にある。
「皆が見ている」と心得る
SNSでは、「見ているのは友達だけ」と思わず、「誰もが見ている」と考えることが大切だ。全員に公開できない情報はなるべく記入せず、批判など否定的な投稿はできるだけ避ける。
知らない人とのやり取りは慎重にする。それでもトラブルになってしまったら、迷惑なユーザーとの関係を断つ「ブロック」などの機能を上手に利用する。個人ユーザーなら、これで大半のトラブルを防げるはずだ(図5)。
不用意な投稿で住所を一般公開
今回のアンケート調査では、SNS利用者の6割以上が「現住所を公開しないように注意している」と回答した。しかし、SNSにある位置情報機能の設定によっては、意図せずに自宅や職場の位置を公開することになってしまう。
特にスマホでは注意したい。多くのスマホはGPS(全地球測位システム)機能を搭載しており、5~20mの精度で現在地を測定できる。位置情報が流出するリスクが高そうな機能は、Twitterのツイートと、Facebookのメッセージだ(図6)。