Facebook(フェイスブック)やTwitter(ツイッター)、LINE(ライン)など、SNS系のサービスが広く利用されるようになった。しかし、ちょっとした不用意な投稿がトラブルに発展したり、操作ミスで知人に迷惑を掛けたりすることがある。情報流出や個人攻撃などの深刻な事態も起こり得る。SNSが備えている、トラブル防止のための機能や設定を的確に使いこなし、快適な「SNS生活」を送ろう。
FacebookをはじめとするSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)は、交流や情報収集の手段としてすっかり定着した。今では、首相官邸や外務省、自衛隊などの政府機関も複数のSNSで情報発信をしているほどだ。
日経パソコン誌が2013年3月にパソコン活用サイト「PC Online」上で実施したアンケート調査の結果では、FacebookとTwitterをよく利用する人が多かった。3番手はスマートフォン(スマホ)で人気のLINEだ(図1)。回答者の87.6%が何らかのSNSアカウントを持っており、週に3回以上の利用も52.3%に達している。
一方、利用の拡大に伴い、SNS利用者の約8割が何らかのトラブルを実感している(図2)。大半は軽微なトラブルだが、金銭の損失や人間関係の悪化など、深刻な問題を抱えているという回答もあった。
不用意な発言で炎上
SNSで生じやすいトラブルには、いくつかのパターンがある。第一は、ウイルスなど不正プログラムの感染ルートに使われることだ。
SNSで送られてきたメッセージ内のアドレス(URL)をクリックしてウイルスなどに感染してしまうケースが多い。SNSのメッセージは、一般のメールよりも警戒せずにクリックされやすい傾向がある。パソコンが感染すると、IDやパスワードなど重要な情報が簡単に盗み出されてしまう。
また、SNSで知り合った面識のない人と「友達」になった後、いつの間にか有料のWebサービスを利用させられたという事例もある(図3)。