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インドやロシアで人気の日本アニメとは

Jエンタの逆襲(下)

日経エンタテインメント!

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 アニメや映画、音楽といった「クールジャパン」を海外へ広めるには、それぞれの地域の経済状況、国民性、他国のエンタの浸透具合など、刻々と変わる状況を見極めながらの対応が求められる。今回は、現時点でのJエンタのヒット最前線を、「東南アジア」「北米」「ロシア」「インド」といった国・地域別にリサーチし、Jエンタの巻き返しのヒントを探る。

【東南アジア】 シンガポールからインドネシアほか隣国へ、電通マンが起こす旋風

毎年秋にシンガポールで開催されてきた「アニメフェスティバル・アジア」(AFA)は、観客数の伸び率、出演者のネームバリューから、世界でもっとも注目度が高いJエンタフェスの一つだといえるだろう。

立ち上げたのは電通シンガポール。その中心にいるのが宮野治彦氏だ。「5、6年前、東南アジアで日本のプレゼンスが激減していた現状をなんとかしたかった」と動機を語る。

版権の高騰でテレビのゴールデン帯から日本の番組が消えた。ドラマは香港製、台湾製が隆盛となり、現在は韓国が席巻。カラオケ店も7割がK-POPだという。宮野氏はそもそもトヨタなど現地日本企業の営業で、クライアントのビジネスにつながる仕掛けを考えていた。たまたま現地スタッフに大のアニメファンがいて「日本のアニメイベントをやれば必ず人が集まる」と主張したため、アニメ主体の企画になったそうだ。

2008年11月に第1回を開催。イベント内容は、すべて現地スタッフ主導で決めたという。出演者に水木一郎、May'nなど一線級をそろえ、世界的人気を誇る日本人コスプレーヤーKANAME☆を招へいするなど、「ファン目線」の企画がウケた。

ネット普及率が高い地域だけに、最初からFacebookを最大限活用したのも特徴的。現在AFAのページに登録したファンは18万人を超す。年間を通じて日本のアニメ、アーティスト情報を提供し続けてファンとの関係を築く。さらに、管理者として国別のファン数も把握、そのデータを生かして2012年、マレーシアとインドネシアへ進出を決めた。

多くの海外アニメフェスの主催者が外国人なのに対し、日本企業が運営しているのも強みだ。現地ファンのニーズに応えると同時に、「新作映画を紹介したい」「ゲーム大会を開催したい」といった出展する日本側の要望もくむ。電通のネットワークを生かし、一眼レフを普及させたいキヤノンの協賛で「コスプレ撮影会」を行うなど日本企業とのマッチングも盛んだ。「将来的には日本企業の東南アジア展開のための連携の場に」と宮野氏は先を見据える。

「1年ほど前から日本のエンターテインメント業界の関係者からの問い合わせや視察が相次ぎ、潮目が変わった感がある」という。そこで今春立ち上げたのがアニメ歌手のカテゴリーには入らない日本人アーティストによるライブイベント「J-Live ASIA」だ。まずはWEAVER、ONE OK ROCKのライブを敢行。Facebookでブランディングし、すでに2万3000人の「J-Live ASIA」ファンを獲得。東南アジア全域に拡大するコンテンツとして期待されている。

【北米】 3大イベントに加え、フランスの「Japan Expo」が北米進出へ

かつては日本アニメが盛んに放送されていた北米だが、昨今は大苦戦中。地上波での放送時間は、2005年の月50時間に対し、2009年には約6分の1にまで減少(経産省調査報告書より)。「自国製アニメにシフトする方針はしばらく続きそうだ」と関係者は見る。

それでも各地で開催されるアニメ・マンガ・ゲームのイベントは相変わらず盛況だ。「AnimeExpo」「コミコン」「Otakon」の三大イベントに加え、後発ながら「ニューヨーク・コミコン」は年々規模を拡大し、今や全米2位の集客を誇る。さらに来夏はフランスのJapan Expoが初の北米進出を決定。パリで20万人以上を動員する巨大イベントが、アニメイベントの乱立する西海岸でどれだけの存在感を示せるか注目だ。

アニメだけでなく、J-POP、ファッション、映画、テクノロジーなどサブカルチャー全般を扱う「J-Pop Summit Festival」もスタートから4年で5万人規模に成長。日本のポップ・カルチャーを発信する複合商業ビル「NEW PEOPLE」(サンフランシスコ)を運営する堀淵清治氏が立ち上げ、日本企業からの関心も高まっている。

2011年は初音ミクが登場、今年の8月25~26日に開かれた第4回では、11月に公開となる映画「エヴァンゲリオン」に関連したイベントが目玉になった。

【ロシア】 現在「NARUTO」がテレビ放映中、アニメパーティーのイベントも大盛況

自国製アニメは幼児向けがほとんどのロシアでは、10代20代を中心に、日本アニメの人気が高い。「『NARUTO』『涼宮ハルヒの憂鬱』などがテレビ放送されており、ネットには吹き替え動画が多くアップされている」と語るのは、現地のアニメ事情に詳しい西田裕希氏。年5回は数千人規模の「アニメフェスティバル」が開催され、クラブを貸し切ったアニソンとコスプレのイベント「アニメパーティー」は週1ペースで開かれているとか。ロシアのSNSサイト内にあるモスクワのアニメパーティーのコミュニティー参加者数は2万7000人を超す盛況ぶりだ。

日本のコンテンツファンは女性が多く、GACKT、ガゼットなどビジュアル系も人気だ。

【インド】 「忍者ハットリくん」が人気、クリケット版「巨人の星」も制作中

経済産業省がムンバイで見本市を行うなど、コンテンツの輸出先としてにわかに注目されているインドでは、「忍者ハットリくん」「ドラえもん」「パーマン」と、藤子アニメが人気。なかでも「ハットリくん」はキッズ向け番組で視聴者数1位を記録。理由は、昭和40~50年代のにおいを残す雰囲気が今のインドの世相に近いからだという。テレ朝とシンエイ動画は、25年ぶりに新作をインドの会社と共同制作。2012年5月から放送されている。

一方、講談社は、「巨人の星」をインドで人気の球技クリケット版にローカライズし、「ライジング・スター」としてリメイクする。日本のトムス・エンタテインメントがキャラクターデザイン、演出を担当し、他の工程はインドの制作会社が担当。2012年12月23日から半年間、インドの人気娯楽チャンネル「カラーズ」で放映予定だ。

【イギリス】 日本人主催の「HYPER JAPAN」、立ち上げから2年で急成長

日本食は普及しているのに、コンテンツ産業の広がりがいまひとつだったイギリス。それを打開する一手として、日本大使館や日本貿易振興機構(ジェトロ)の後援を受けて10年からスタートした日本文化の見本市が「HYPER JAPAN」だ。

主催するのはロンドンで出版業を営む丸茂和博氏。「これまで業種ごとにバラバラに市場開拓していた日本企業が連携する場としても活用してほしい」と語る。知的財産権の法制度が整っている、ビジネス習慣が日本と似ている、英語で済むなど、日本企業進出の負担が少ない点も有効だとか。

食品、酒、ファッションなどと並んでコスプレ、ゲーム、J-POPなどにも力を注ぎ、第1回には1万3000人だった来場者数はわずか1年半で3万5000人に成長。2012年11月に予定される第4回では、3日間の開催で5万人の動員を目指す。

【ブラジル】 日系人が多い南米アニメファンの拠点

大規模なジャパンイベントは、1998年からある「フェスティバル・ド・ジャポン(サンパウロ 日本祭り)」と2003年から始まった「AnimeFriends」の二つ。日本移民90周年を記念してスタートした「日本祭り」は、日系人も多く集まる。伝統芸能や武術の披露に加えて、金沢出身の歌手つばさがステージを務めるなどポップカルチャーも盛ん。

ブラジルは世界コスプレサミットで2度も優勝者を輩出しているコスプレ大国で、会場内で行われるブラジル代表選考会も目玉企画の一つとなっている。

一方の「Anime Friends」は、アニメファンが高じて日本に留学したブラジル人青年ヒカルド・クルーズ氏が立ち上げ、アルゼンチンでも行われているアニメイベント。クルーズ氏は現在、人気アニソンユニットJAM Projectの準メンバーでもある。ここ数年は約1週間と会期を拡大。JAMのメンバーはもとより、人気のアニソン歌手や特撮ヒーローを演じた役者などが多数参加している。

(連載終わり)

(ライター 金井真紀、相良智弘)

[日経エンタテインメント!2012年9月号の記事を基に再構成]

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