検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

検索朝刊・夕刊LIVEMyニュース日経会社情報人事ウオッチ
NIKKEI Prime

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

NIKKEI Primeについて

朝夕刊や電子版ではお伝えしきれない情報をお届けします。今後も様々な切り口でサービスを開始予定です。

/

AKB48とジャニーズ勢がシングル上位を独占

2012年ヒット番付(3)【音楽】

日経エンタテインメント!

詳しくはこちら

NIKKEI STYLE

2012年のエンターテインメント界の動向をランキングから振り返るこの企画。最終回の第3回目は、音楽マーケットについて。「日経エンタテインメント!」編集部とチャートアナリストのつのはず誠さんの対談形式で紹介する(対談は2012年11月に実施)。

2012年のシングルチャートについては、AKB48や嵐などのアイドル勢が、トップ30曲中24曲をしめるほど席巻したのが大きな特徴。一方、アルバムの販売ランキングでは、ミスターチルドレン、桑田佳祐、山下達郎などベテラン勢のベスト盤が上位を占め、シングルとはかなり異なる傾向を示した。

「2012年の音楽マーケット」のアナリスト プロフィール
つのはず誠:1968年京都府生まれ。音楽市場分析やCDの企画、ヒットチャート関連の分析・執筆を担当する。松崎しげる「愛のメモリー」35周年記念盤も企画した。

ランキング上位30曲のうち24曲がアイドル系

編集部(以下、編) 日本レコード協会のデータによれば、2012年1~10月のオーディオソフトの生産実績は、枚数ベースで前年比110%と伸びています。シングルが107%、アルバムは112%ですが、正直、ヒットが増えた印象はないですよね(笑)。

つのはず ここで使う市場調査会社「サウンドスキャン」のデータには、AKB48関連グループの「劇場盤」や、ジャニーズの公式サイト限定盤など特殊ルートでのセールス分は含まれません。これで上位500作の売り上げをみると、シングルは前年比98%と実は微減なんですよ。つまり、(1人で複数枚買うような)熱心なファンの囲い込みが進んで売上枚数は伸びたけれど、買う人の数は増えていないんでしょうね。

編集部 その一般流通分だけのランキングでも、1位から7位まではAKB48が独占。2011年同様、1位と2位がAKB48、3位と4位が嵐という結果です。この2つのグループのパワーはやはり別格ですね。

つのはず AKB48は選抜総選挙の投票券がついた「真夏のSounds good!」で歴代最高のセールスを更新。レコード協会からSMAPの「世界に一つだけの花」以来、9年ぶりに200万枚出荷の認定を得ました。また、姉妹グループはSKE48が3作すべてトップ20入り、NMB48も22位と、いずれも前年より伸ばしています。

編集部2組とも劇場盤を入れると50万枚前後の売り上げですね。

つのはず 一方、板野友美渡辺麻友指原莉乃などAKB48からのソロデビュー組は、いずれもリリースごとにセールスがダウン。ユニットによってはリリースが止まっているものもある。河西智美、柏木由紀などもソロデビューを控えていますが個人戦は苦戦気味ですね。2012年は前田敦子卒業という一大イベントで夏の間の話題を独占しましたが、2013年は正念場となりそう。

8周年の関ジャニ∞も好調

編集部 ジャニーズ勢では、嵐のほか、関ジャニ∞Hey!Say!JUMPがトップ10入り。

つのはず デビュー8周年を迎えた記念イヤーの関ジャニ∞は、初の2作トップ10入り。ベストアルバムも好調で、発売から4週間で11位に。ジャニーズ勢はフル音源が動画サイトになかったり、先行配信はしないなど、CD販売を優先します。それが結果に表れていますね。

編集部 それにしても、2012年のシングルチャートは本当にアイドル勢ばかり。アイドル以外は11位のミスターチルドレンが最高で、B'z福山雅治など30曲中6曲だけです。

つのはずしかも、トップ30のなかで発売したCDの種類が1形態にとどまるのは、ミスチルのみ。1種類のリリースで次に売れたのは46位のバンプ・オブ・チキン「firefly」まで飛ぶくらい、今や珍しい。

編集部 DVD付き、ジャケット違い、カップリング違いなど、確かにシングルは複数形態発売するのが当たり前になっちゃいましたね。

つのはず 表題曲が同じシングルを複数枚買ったときだけ特典が付く、なんていうケースも増えています。やはり、「購入枚数」は伸びても「購入者数」が増えているとは限らない。だからCD市場がプラスになったといっても、なかなか手放しでは喜べませんよね。

編集部 そういうなかで最近は「CDシングルチャートでヒットは分からない」「そもそもヒット曲自体がない」という声もあります。

つのはず 音楽の楽しみ方が多様化していることもあり、CDシングルチャートだけでは埋もれてしまう曲があるのは確かですね。ただ、配信音楽ファイルの「ダウンロード」数といった、ほかの指標を複数見ていけば、「ヒット曲」自体は今でも生まれていることは分かると思います。

今こそ総合チャートが必要

編集部 ダウンロードやミュージックビデオの再生数など、5部門トップ10(下表)を見ると、CDチャートとはずいぶん違いますね。

つのはず 例えば、「BRAVE HERTS 海猿」の主題歌だったシェネルの「ビリーヴ」は、ダウンロードでダントツの1位、歌詞サイトで7位、有線で8位と3部門でランクイン。この曲はシングルとしては配信限定でしたが、伸びやかな声で歌う「離さない/このまま/たとえどんなことがあっても」というフレーズを1年中耳にした気がします。フジ月9ドラマの主題歌だったmiwaの「ヒカリへ」もダウンロードと歌詞検索が好調。年間トップ10には届きませんでしたが、彼女の曲では初めてカラオケでも人気になりました。

編集部 ビデオ再生では、きゃりーぱみゅぱみゅももいろクローバーZがAKB48を抑えて1位、2位だったり、テレビ番組に幅広く出演したゴールデンボンバーがカラオケやダウンロードでランクインするなど、旬のアーティストが、しっかり結果を残していますね。

つのはず こうして指標が分散してヒット曲が見えにくいことが、大きなヒットが生まれない理由だと思うんですよ。だから今こそ、昔の「ザ・ベストテン」みたいに、パッケージだけじゃなく、他部門を総合したランキングが必要だと思います。オリンピックなど高視聴率のスポーツ中継があると、一体感が生まれて街中が元気になりますよね。そんなヒット曲が生まれてほしいです。

編集部 一方、アルバムはミスチル、桑田佳祐山下達郎などベテラン勢のベスト盤が上位にズラリ。

つのはず ベスト盤は前年、トップ10に2作でしたが、2012年は5作。その特需もあって、アルバムは上位500作で前年比102%と伸びています。定額制の配信サービスが始まるなど、音楽をめぐる環境が変化する中、CDが出せるうちに集大成を…という考えがあるのかもしれませんね。2012年11月以降も、松任谷由実、EXILE、YUIといった強力なベスト盤の発売が続きました。

編集部 ベストのほか、カバーアルバムも非常に多かったですよね。

つのはず 前年の「ラブ・ソングス」が年間24位だったシェネルは、オリジナル曲も入れた「ビリーヴ」で14位とジャンプアップ。BENIは自身初の20万枚ヒットで19位に入りました。AKB48「フライングゲット」などを覆面で歌った動画がYouTubeで人気となり、"謎の新人"としてデビューしたGILLEも8万枚を超えています。

英語カバーブームは続く?

編集部 共通するのはJ‐POPの英語カバーということですね。

つのはず 00年代に売れたカバーアルバムは、徳永英明が女性の楽曲を歌い、演歌の坂本冬美がJ‐POPに挑戦するなど、元歌とは明らかに違うものが評価されました。英語カバーもその条件を満たしますよね。しかも、おしゃれなイメージがあるのか、若い女性が買っていて、いずれもロングヒットに。このトレンドはしばらく続く気がします。

編集部 ベテランのベスト盤が大ヒットしているのとは対照的に、新人は少ないですね。トップ30に1stアルバムが入ったのはジャニーズのKis‐My‐Ft2のみ。

つのはずただ、トップ30圏外も含めて、メジャー1stアルバムが売れた順に見ていくと(右表参照)、多様なタイプのアーティストが出てきていることが分かります。動画や歌詞サイトで年間1位のきゃりーぱみゅぱみゅが約14万枚、デビュー2年目にしてアリーナツアーを敢行する4人組バンドSEKAI NO OWARIが約12万枚、アニメ主題歌で多くのヒットを持つ女性デュオのClariSが7位、ボカロPのじんが10位と非常に多彩ですよね。

編集部 こうした新顔がもっと目立てば活性化されるのですが…。

つのはず 以前は、このクラスのヒットを押し上げるのがテレビの情報番組や音楽番組でしたが、今は大御所や懐メロ、アイドルなどに偏りすぎて、新人を紹介する枠が減っていますよね。幅広く支持される若手はいると思うので、もう少し柔軟に対応してほしいです。

編集部 2013年はどんなタイプの新人がブレイクすると予想しますか?

つのはず ももいろクローバーZの人気に続き、型破りなタイプの女性アイドルが増えそう。あとは、ライブ人気が高まる中、ロック勢からそろそろアルバム20万枚を売れる新人が出てきてもいい。例えば、かつてのBOOWYのように、カリスマ性と大衆性を兼ね備えたバンドが出ることを期待します。

(連載終わり)

(日経エンタテインメント!編集部)

[日経エンタテインメント!2013年1月号の記事を基に再構成]

春割ですべての記事が読み放題
有料会員が2カ月無料

有料会員限定
キーワード登録であなたの
重要なニュースを
ハイライト
登録したキーワードに該当する記事が紙面ビューアー上で赤い線に囲まれて表示されている画面例
日経電子版 紙面ビューアー
詳しくはこちら

ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
※ NIKKEI STYLE は2023年にリニューアルしました。これまでに公開したコンテンツのほとんどは日経電子版などで引き続きご覧いただけます。

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
春割で無料体験するログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
春割で無料体験するログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
春割で無料体験するログイン

権限不足のため、フォローできません

ニュースレターを登録すると続きが読めます(無料)

ご登録いただいたメールアドレス宛てにニュースレターの配信と日経電子版のキャンペーン情報などをお送りします(登録後の配信解除も可能です)。これらメール配信の目的に限りメールアドレスを利用します。日経IDなどその他のサービスに自動で登録されることはありません。

ご登録ありがとうございました。

入力いただいたメールアドレスにメールを送付しました。メールのリンクをクリックすると記事全文をお読みいただけます。

登録できませんでした。

エラーが発生し、登録できませんでした。

登録できませんでした。

ニュースレターの登録に失敗しました。ご覧頂いている記事は、対象外になっています。

登録済みです。

入力いただきましたメールアドレスは既に登録済みとなっております。ニュースレターの配信をお待ち下さい。

_

_

_