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東京ふしぎ探検隊

「丸の内-新宿8分」の構想も 首都高、幻の路線計画

2012/8/31

■弾丸道路、多摩への延伸計画も

東京都庁の開庁式。中央が当時の鈴木俊一・東京都知事(1991年4月1日)=共同

東京都の野心はさらに加速する。1990年3月1日付の日本経済新聞朝刊は、当時の鈴木俊一・東京都知事が「弾丸道路を多摩方面に延伸して、首都圏中央連絡道路(圏央道)の青梅インターと接続する」と表明したと伝えている。鈴木知事はさらに、当時計画中だった首都高晴海線とも接続して、ウオーターフロントから多摩地区までの約60キロを一気につなぐ構想を打ち上げていた。

当然のことながら、これだけの大計画は事業費がかさむ。巨額費用をまかなうためには1台2000円以上もの通行料金が必要との試算が示され、さすがに慎重論が相次いだ。当時の東名高速道路の料金と比べてみると、東京インターから100キロ先の沼津インターに行くより高かったのだ。議論が進まぬままバブルは崩壊。現在も計画自体は残っているが、再浮上する気配はない。バブル期特有の「壮大な計画」だったようだ。

ただ、実現可能性が限りなく低いにもかかわらず、内環状線同様、計画自体はなくなっていない。国土交通省が2006年にまとめた「首都圏整備計画」にはこう書かれている。

「首都高速道路(中央環状品川線、中央環状新宿線、晴海線)、高速第1号(2期)、同練馬線、同都心新宿線、同2号線(延伸)、同内環状線、第二東京湾岸道路等について事業中の区間の整備を推進するとともに、その他区間の調査を推進する」

せめて可能性だけは残しておく、ということだろうか。

■晴海線、2015年に晴海まで延伸

数ある計画のうち、一部が実現しているのが晴海線だ。

湾岸線から分岐する晴海線は、2009年に豊洲までの1.5キロが開通した。2015年には晴海までさらに1.2キロ延伸する予定だ。首都高会社の担当者によると「湾岸から銀座など都心方面へのアクセスが向上するうえ、人口が急増している豊洲や晴海エリアの交通改善にも役立つ」としている。

しかし、モータージャーナリストの清水さんは晴海線について「晴海まで延ばしたところで経済効果はあまり期待できない」と手厳しい。それもそのはず。当初の計画ではもっと延伸して都心環状線に接続する予定だったのだ。現時点ではその可能性は極めて低い。清水さんは「2020年の東京オリンピックが実現しない限り、晴海線の整備効果はほとんどない」と指摘する。

その晴海線、延伸計画の痕跡があちこちに残っている。以前のコラムでも紹介したが、もう一度、歩いて確かめてみた。

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