「脱外資系」新生椿山荘の客室を分析

客室から見た約2万坪の庭園。室町前期につくられたと推定される三重塔、東京に現存する数少ない古塔もある
都内最大級の広さの42のスイートルームを含め全260室を有する「ホテル椿山荘東京」。客室は標準タイプで45平米。12のレストラン、ラウンジ・バーをはじめ、国際会議対応のアンフィシアターも併設

都心の外資系高級ホテルの先駆けだった「フォーシーズンズホテル椿山荘 東京」がフォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツ(本社・カナダ)との業務提携を終了し、「ホテル椿山荘 東京」となった。新設の外資系ホテルとひと味違う独特の雰囲気を持ち、細やかなサービスに定評があった椿山荘は“脱外資系”となってどう変わったのか? 新施設を訪ねた。

同ホテルは約2万坪の日本庭園で知られる老舗結婚式場「椿山荘」の敷地内に、アジア初の「フォーシーズンズホテル」として1992年に開業。20年間にわたり、フォーシーズンズ・ホテルズ・アンド・リゾーツから技術指導を受けて藤田観光が運営していた。業務提携終了の背景には、都心の外資系高級ホテルの進出ラッシュによる業績の伸び悩みや、業績のテコ入れに向けた改装計画の意見の食い違いがあると見られている。

提携終了発表以降、藤田観光は施設内の改装をスタートさせた。これまで改装にはフォーシーズンズの了承が必要だったが、提携解消によって藤田観光の独自色を出せるようになった。

改装によって大きく変わったのは、主に3点。ひとつはバスルームから庭園が眺められるビューバスルームや長期滞在型の客室が新設されたこと。もうひとつは、従来はホテル棟と差別化を図る意味でホテル棟とは異なる色調にしていた婚礼宴会場施設「プラザ棟」に、デザインコンセプト面での統一感を打ち出したこと。3つ目は空中庭園の新設や宴会場の改装など、婚礼商品の充実を図ったことだ。

ロビーは大きな改装を加えず、フォーシーズンズホテル時代から好評だった重厚で静かな雰囲気を守っている。奥にはアフタヌーンティーセットで有名なロビーラウンジ「ル・ジャルダン」があり、その先に隣接する婚礼宴会施設プラザ棟への連絡通路がある

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2万坪の庭園が眺められる「ビューバススイート」「ビ