ダイバーシティ推進の鍵は管理職の意識

2014/8/18
日経ウーマンオンライン

終身雇用制度が崩れ始め、誰もが「自分らしい働き方」を模索する時代がやってきました。私たちの働き方はこれからどのように変わっていくのでしょうか? 経済産業政策局・経済社会政策室長の坂本里和さんに、これからの女性の働き方について教えていただきました。

私は現在、「ダイバーシティ経営企業 100選」などのプロジェクトを推進しています。文字通り、ダイバーシティ経営に意欲的に取り組む企業を経済産業省が選定する取り組みです。こうした取り組みを通じて感じるのは、ダイバーシティ推進のカギを握っているのは、両立支援制度の導入ももちろん大変重要なのですが、それ以上に、現場のマネジメント改革だということです。

多様な人材活用に取り組むインセンティブを管理職側に与えないと、ダイバーシティはなかなか進まないと感じています。例えば、多様な人材活用を管理職自身の評価項目として追加するといったことは効果的な試みの一つです。

IT技術の進化でワークとライフの距離が近くなる

女性の活躍にとって、多様で柔軟な働き方を推進することはとても重要です。その代表的なものに「モバイルワーク」というものがあります。

これは、オフィスに限らず、時間や場所に縛られずにIT技術を活用して働く形を指します。具体的には携帯電話やノートパソコン、さまざまなファイル共有の仕組みなどを用いて時間や場所の縛りを極力排する働き方ですね。このモバイルワークも浸透の壁になっているのはセキュリティーの問題よりも、マネジメントの意識の問題だといわれています。

部下が目の届く範囲にいないと不安、部下の仕事ぶりを自分の目で見て管理したい――こうした思いをマネジメントが抱いているとなかなか浸透しないのも道理です。

日本マイクロソフトでは自社製品を使って積極的なモバイルワークに取り組み、単位時間あたりの売り上げが17%向上したそうです。例えば、営業の外回りをしていて、レポートを書くために会社に戻らないといけないということになれば移動の時間が余計にかかりますが、モバイルワークができれば家でも喫茶店でもどこでも仕事ができる。生産性が向上するという結果が見られます。