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東京ふしぎ探検隊

埼京線車両、ジャカルタに アジアに鉄ちゃん誕生

2013/11/29

東京ふしぎ探検隊

インドネシアに譲渡されるJR東日本205系車両。埼京線などで使われてきた(JR東日本提供)

通勤などで日々利用している鉄道車両。最新型が登場する一方で、廃車となり解体されるものも多い。そんな引退後の車両を積極的に取り入れている国々がある。東南アジアだ。日本の車両は海外でどんな「第二の人生」を送っているのだろうか。

埼京線、新潟から船でジャカルタに到着

11月初旬、インドネシア・ジャカルタの港に日本の鉄道車両が30両、到着した。シルバーの車体に緑色のラインが目を引く。東日本旅客鉄道(JR東日本)の埼京線などで活躍した205系電車だ。

2006年12月、川崎港でインドネシアに向けて積み込まれる東京メトロ東西線の車両。車両搬出は川崎港と新潟港、東名古屋港が拠点となっている

クレーンで船から降ろされ、トレーラーで搬出。輸送の様子は現地の新聞で大きく報道された。車両基地で塗装や改造を行い、来年早々にも営業運転を開始する予定だ。

JR東日本は11月6日、インドネシアの鉄道会社、「ジャカルタ首都圏鉄道会社(PT KAIコミューター・ジャボデタベック、略称KCJ社)」に205系電車を180両、譲渡すると発表した。KCJ社はジャカルタ近郊の鉄道を運行している。

譲渡といってもタダではない。金額は非公表だが有償だ。埼玉県にある車庫から新潟まで走らせ、港から船で搬出する。既に9月から引き渡しが始まり、11月には第1陣、第2陣が現地に到着した。来年3月には180両の引き渡しが完了する見込みだ。


技術者も派遣、インフラ輸出の布石

海を渡るのは車両だけではない。今回、JR東では技術者も派遣した。運んだ車両を連結し、走れる状態に戻す作業を支援する。実際の作業はKCJ社側のスタッフが手掛けるが、JR東の技術者が支援することになっている。

既に5人ほどが第1陣として派遣された。今後、数回にわたって送り出し、車両整備や定期点検などの技術支援も行う予定だ。

車両や技術者の派遣はいずれも有償ではあるが、「ビジネスといえるほどの金額ではない」(海外鉄道事業推進グループ)という。なぜそこまで手厚く支援するのか。担当者はこう語る。

「インドネシアの鉄道事業発展に協力することが第一の目的。使わなくなった車両を解体するのではなく再利用することで、環境負荷を減らす意味もある」

同社は埼京線車両の譲渡と同時に、タイで車両や地上設備についてトータルでメンテナンスを行う事業を受注したとも発表した。東芝・丸紅との共同事業だ。海外展開の第一歩と位置付けている。インドネシアへの技術者派遣は、こうした動きと無縁ではない。

「技術者を現地に派遣することで、それまで知らなかったノウハウを吸収できるかもしれない。将来の布石となることも期待している」

今は中古車両の譲渡だが、いずれは鉄道システム全般の輸出へとつながる可能性がある。技術支援には、そんな狙いも見え隠れしている。

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