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東京ふしぎ探検隊

2013/11/29

東京ふしぎ探検隊

海外に1164両 半数近くがインドネシア

インドネシアは日本型車両(日本での運行を引退した車両)の宝庫だ。

「2013年の夏時点で、1164両の日本型車両が海外に譲渡されています。そのうち半数近い536両がインドネシアにあります」

「東南アジアを走るニッポンの廃車両」(えい出版社)などの著書がある鉄道史学会会員の斎藤幹雄さんは、海外で活躍する日本型車両を追いかけている。何度も足を運ぶうちに現地の鉄道関係者と親しくなり、車両の状況を詳しく教えてもらえるようになった。国によっては禁止されている車両の写真撮影も、特別に許可をもらっているという。

斎藤さんによると、インドネシアは人口が増えて都市化が進み、鉄道へのニーズが急速に高まっている。レール幅や電圧がJR線などと同じことから、最大の受け入れ先となっているようだ。

きっかけは都営三田線のホームドア設置

インドネシアに日本型車両が初めて渡ったのは2000年。東京都が都営三田線に使っていた6000形車両72両を無償で譲渡した。背景には東京都側の事情があった。

当時、三田線ではホームドアの設置を進めていた。しかし6000形車両は自動制御装置の関係でホームドアに対応できない。他の路線で使おうにも、レール幅が違う。三田線の1067ミリに対して、浅草線は1435ミリ、新宿線は1372ミリだったのだ。

一部は国内の鉄道会社に売却した。残るは72両。財政難で改修は難しく、解体するにも費用がかかる。海外での譲渡先を探すなか、見つかったのがインドネシアだった。輸送費や車両改造費は国際協力銀行の援助でまかなった。

ちなみに車両の呼称には「~系」と「~形」と2つの「ケイ」がある。一般的には単独の車両のことを「形」、車両がいくつも連なった編成のことを「系」と呼ぶらしい。ただし鉄道事業者によって使い方が異なり、車両が連なっても「形」と書くこともある。

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アルゼンチンには初代丸ノ内線
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