え、性行動? またずいぶん話が飛躍したが、オキシトシンは女性の分娩時の子宮収縮を誘導するなど、生殖機能と関わりが深いホルモン。性行動と結びついていてもおかしくはない。

「そう。あくびの起源は性行動と関連がある、というのが私の推論。ほら、サケの産卵で、雄と雌が身を寄せてかーっと口を開けますね。あの姿はあくびに似ていると思いませんか」

ほー、いわれてみればそう見えなくもない。あれが進化してあくびになったのか? だからストレッチより気持ちいいの? 真相は謎だが、興味深い。

ちなみにあくびには、肺を広げて呼吸効率を高める作用もある。なるべく我慢しない方が、体にいいのは確かです。

北村昌陽(きたむら・まさひ)
生命科学ジャーナリスト。医療専門誌や健康情報誌の編集部に計17年在籍したのち独立。主に生命科学と医療・健康に関わる分野で取材・執筆活動を続けている。著書『カラダの声をきく健康学』(岩波書店)。

[日経ヘルス2011年12月号の記事を基に再構成]

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