私自身、仕事に集中するとどうしても猫背になってしまいます。でも「まずいな」と思うとしばらく修正姿勢をとる。つらくなったら元に戻る、ということを日々やっています。こうやって、猫背→修正→疲れた→猫背→修正→疲れたと繰り返すことが、筋肉に伸び縮みの刺激を繰り返し与えることになる。ずーっといい姿勢をとる必要はないんです。1時間に1回は自分で「あ、姿勢」と気づいて修正しつつ、1日に1回、体に筋肉の使い方を再学習させましょう。

猫背をリセットするために、「縮んで硬くなった筋肉をストレッチ、伸びて衰えた筋肉を鍛える」という2段構えでお教えしましょう。

猫背で凝っている部分は、おおまかに2カ所あります。首の後ろにある「後頭下筋群」「頸椎の脊柱起立筋」と、胸の「大胸筋」、大胸筋の下にある「小胸筋」。ここは、伸ばしてストレッチします。

反対に、伸びて力を失っているのが、背中の「胸椎を支える脊柱起立筋」、首の前側の「舌骨上・下筋群」。こちらはしっかりエクササイズして、筋力を取り戻さないといけません。

【縮んだ胸側を伸ばす】

猫背姿勢によって圧迫された胸側にある筋肉と首の後ろをストレッチ。

まずは、大胸筋をうーんと伸ばす「バンザイ体操」。肩甲骨の一番下が中心になるように、丸めたバスタオルを敷くと、丸まりがちな胸椎を効果的にストレッチできます。腰が反らないよう、両脚を上げて壁につけて行うのがコツです。あごが上がらないように注意してください。

「猫伸び体操」も、丸まった胸椎と大胸筋・小胸筋、首の後ろの筋肉群を伸ばす効果的な動きです。四つばいになったときの手とひざの距離を広くとりすぎると、伸びをしたときに腰椎だけ反ってしまい、効果が半減してしまうので注意。最初の姿勢で手とひざの距離を近づけ、横から見て「逆台形」になるようにすると、胸椎をストレッチする効果がぐっと高まります。

どちらの体操も、1回に伸ばす時間は、最低でも30秒はとりましょう。長い、と思うかもしれませんが、硬直した筋肉を伸ばすには、そのくらい時間が必要なんです。

ゆっくりと30秒伸ばし、10秒ほど休んでからもう1セット。合計3セットやってみると、その意味が実感できるはずです。最初はぎしぎしと突っ張るだけのように感じても、2セット目には「あれ、ほぐれたかな」、3セット目には「ずいぶん伸びるようになった」と、どんどん伸び代が広がっていくのを感じ取れるでしょう。


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