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漢方でできるカゼ・インフルエルザ対策

日経ヘルス

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 漢方薬は長く使われているが、西洋薬のような科学的データに乏しい面があった。しかし、近年は効くメカニズムの解明や治療効果のデータも積み重ねられてきている。例えばインフルエンザでは、抗ウイルス薬と同等の効果があるとの報告も増えている。

「眠くならない」「せきだけ、鼻水だけ、といった症状にピンポイントに効く」などの理由から、漢方のカゼ薬が注目されている。薬局などのカゼ薬コーナーも「葛根湯オンリー」だったひと昔前とは違い、処方の種類も増え、多様な剤形の市販薬が並ぶ。中には、医師の処方薬にはないが「効果が高い」と認められ、市販薬だけで販売される薬も登場している。

その一方で、漢方の効くメカニズムや、治療効果についての科学的解明が進み、エビデンスもそろってきている。

呼吸器内科が専門で漢方薬にも詳しい千葉大学医学部の巽(たつみ)浩一郎教授は「例えば、麻黄湯(まおうとう)という漢方薬には抗ウイルス薬と同程度の治療効果がある。また、体力を底上げする目的で使われる補中益気湯(ほちゅうえっきとう)の作用メカニズムも分かってきた。インフルエンザウイルスが気道粘膜に付着するのをブロックするのではないかと考えられている」と話す。

漢方を中心とした治療を行う平馬医院(内科・アレルギー科、神奈川県大和市)の平馬直樹院長は、09年の新型インフルエンザ騒動の後、中国で現地調査に当たった。「中国では新型インフルエンザウイルスに対して桂麻各半湯(けいまかくはんとう)や銀翹散(ぎんぎょうさん)で治療効果を上げていた」(平馬院長)。

一般的な総合感冒薬は対症療法的に症状を抑える。また、簡易テストでインフルエンザと診断されたときに処方される抗ウイルス薬は、ウイルスの増殖を抑える。

一方、「漢方薬は、ウイルスには直接作用せず、自己免疫力を底上げするように働き、カゼやインフルエンザの症状から『早抜け』させてくれる」と、巽教授は解説する。

では、どんな薬をどう使えばいいのだろう。以下では市販薬によるカゼ、インフルエンザのセルフケアのポイントを、症状の段階別に紹介する。

~漢方での対策は3ステップ 症状・体質で選ぶのがポイント~

多くの人に効くように、一剤に多様な症状を抑える成分をブレンドしてある総合感冒薬と違い、使う人の体質に合わせて薬を選び、症状の変化や病期に合わせて薬を変えてゆくのが漢方の特徴。最近は、漢方の市販薬の種類も増え、タイプ別に選べる環境が整ってきた。

そんな中、注目したいのが麻黄湯や銀翹散など、症状が出始めた初期にのむ薬。銀翹散は処方薬にはないが、中国ではのどに痛みがあるカゼに使われ、日本では市販薬として入手可能だ。

漢方薬は体質と症状、タイミングが合っていれば切れ味よく効くが、体力のない人が強すぎる薬をのむと胃を荒らすなどの副作用も。市販薬は安全性の高いものが多いが、年配者や乳幼児、糖尿病や気管支ぜんそくなど持病のある人は、インフルエンザ流行時にはまず受診をし、検査キットで確認したい。

Step1 引きやすい! なら、体力底上げして予防

漢 方には体の弱いところを補い、カゼやインフルエンザにかかりにくくしてくれる薬がある。その代表が補中益気湯。「強いストレスの後は免疫力が落ちる。家族との死別など、強烈なストレス体験の後や、体力に自信がない人は漢方の専門家に相談してみては」(巽教授)。底上げ漢方は体質に合った薬を選び、シーズン中はのみ続けて。

Step2 かかりそう! なら症状がなくても葛根湯

漢方のカゼ薬の代名詞的存在「葛根湯」は、「かかったかな?」というくらいの超初期に使うのがコツ。高熱が出て汗が出始めていたり、熱が下がって症状が残ったタイミングでは、効果はあまり期待できない。まだ、症状が出ていなくても、「体が冷えた。引きそう!」というタイミングで早めにのむと体が温まり、症状を悪化させずに済む。

Step3 かかった! なら、「寒気」の有無で選択

漢方ではカゼもインフルエンザも別物とは考えず、「寒気」の有無で使う薬が異なる。熱があっても寒気がない場合は「冷まして治す」薬、強い寒気があるなら、「温めて治す」薬を使う。特に温め系は、汗が出るまで2時間おきにのみ、汗が出たら別の漢方に切り替えるのがポイント。どちらのタイプも2~3日で熱が下がらないなら、病院へ。

この人に聞きました

巽 浩一郎さん
 千葉大学医学部呼吸器内科教授。千葉大学医学部卒業、呼吸器内科入局。08年から現職。専門は睡眠時無呼吸症候群(SAS)、慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患。漢方薬の効能や作用メカニズムにも詳しい。
平馬直樹さん
 平馬医院(神奈川県大和市)院長。東京医科大学卒業。北里研究所附属東洋医学総合研究所を経て中国中医研究院広安門医院に2年間留学。中医学の内科、皮膚科などで研修。09年の新型ウイルス流行の際は中国で現地調査を行う。

(ライター 竹島由起、日経ヘルス 黒住紗織)

[日経ヘルス2013年2月号の記事を基に再構成]

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