知らないと損する 一芸光る無料クラウドサービス
【Gunosy】 SNSを解析して好みのニュースを配信
ネットの普及で、ニュースはパソコンやスマホで読む人という人も珍しくなくなった。だが、数多くのニュースサイトを巡回して、自分の読みたい記事を探すのは意外に骨が折れる作業だ。
クラウド時代のニュース配信サービスは、この作業を自動化してくれる。その中でもユニークなのが、「グノシー」(Gunosy)だ(図1)。
フェイスブックの「いいね!」の情報やツイッターでのつぶやきなど、SNS(ソーシャル・ネットワーク・サービス)の利用状況からユーザーが興味を持っている分野を解析して、興味があると思われる分野のニュースだけを自動的に配信してくれる。学習機能があるため、使えば使うほど精度が上がる。
利用の際は、グノシーのサイトでユーザー登録する。ツイッターやフェイスブックのアカウントで登録すると投稿内容が解析される。SNSのアカウントは後から登録することも可能だ。
登録が済むと、初期設定では朝刊と夕刊の1日2回、ニュースが更新される。記事のまとめはメールでも配信される(図2)。iOSとアンドロイドのそれぞれに対応したアプリも用意されているので、通勤中などのちょっとした時間を使って、効率的にニュースをチェックできる。
【Pinterest】 好きな写真を見せ合って交流
もう一つ話題のサービスが、画像共有SNS「ピンタレスト」(Pinterest)。これは、ウェブ上で自分が好きな画像や動画を「ピンナップ」して、スクラップ感覚で収集できるものだ(図3)。
ピンタレスト上に投稿されている画像や動画はもちろん、一般のウェブサイトからも画像や動画を収集できる。集めた写真、動画は友達と共有して、コメントなどを投稿することも可能だ。
「旅先の情報を集める」「欲しい物リストを作る」といった目的を持った情報収集に役立つのはもちろん、好きな画像や動画を並べるだけでも楽しめる点が人気だ。
画像や動画を収集する方法は複数ある。例えば、ピンタレストに投稿されている画像や動画を、カテゴリーやキーワードから検索して閲覧。気に入った画像や動画の「ピン」をクリックしてピン留めする。集めた画像や動画は「ボード」を使って自由に分類、管理できる(図4)。
インターネット上の画像や動画の収集も可能だ。「Pinterestツール」のサイト(https://ja.about.pinterest.com/goodies/)にアクセスして、ブラウザーに「ピン」ボタンを追加すれば、ピンタレスト以外のウェブサイトの画像や動画もクリックひとつで簡単に収集できるようになる。
【PIXLR】 オンラインで画像を編集できる
クラウドサービスには、画像やPDFを市販ソフト顔負けの機能で編集できるものもある。当然インストールなしで使えるので、出先のパソコンでファイルをちょっと編集したい、といった場合にも重宝する。
例えば「ピクスラー」(PIXLR)は、高機能なフォトレタッチ機能が使えるサービス(図5)。色調補整やレベル補正、赤目修整などの画像補整をはじめ、テキストを配置したりスタンプを使ったりすることも簡単だ。
具体的な使い方はこうだ。まず、ピクスラーのサイトにアクセスし、ブラウザーでパソコンに保存している画像を開く。開いた画像は、画像の切り取りや塗りつぶし、赤目修整やスタンプなどの「ツール」をはじめ、ぼかしやシャープといった「フィルター」などを使って修正していく。
複数の画像を重ね合わせる「レイヤー」を設定することもできるので、画像を本格的な作品に加工することも可能だ(図6)。
画像には、文字や図形を配置して飾ることもできる。編集が終わったら、JPEGやBMP形式でパソコンに保存して再利用できる。
【PDFescape】 PDFの加工・編集ができる
PDFの編集なら「PDFエスケープ」(PDFescape)がお薦めだ(図7)。PDFに直接文字を書き込めるので、PDF形式で配布された書類をいちいち印刷せずに、そのまま記入して返送したいときなどに便利だ。
サイト上でパソコンに保存しているPDFファイルを開き、画面左上のツールで文字を書き込んだり、フォームを挿入したりできる(図8)。
ページの結合や分割、削除など、PDF編集に必要な機能もひと通りそろっているほか、付せんを貼ってメモ書きする機能も付いている。編集したPDFはパソコンに保存して利用できる。
【Cacoo】 ブラウザーだけで作図できる
「カクー」(Cacoo)は、ウェブ上で作図ができるサービス(図9)。フローチャートや組織図、マインドマップなど豊富なテンプレートがあり、用意されている部品を配置するだけで簡単に図が作れる。
サイトを開くと、あらかじめ用意されたテンプレートのカテゴリー一覧が画面左に並ぶ。その中から、目的に近いテンプレートを選ぶことで、イメージに近い図を簡単に作成していくことができる(図10)。
作図に必要なパーツはあらかじめ「ステンシル」として用意されており、その中から選んだり、自分で好みのものを作ることも可能。図形をドラッグするとグリッド線が表示されるので、簡単に位置をそろえられる。
完成した図はウェブ上で公開・共有したり、PNG形式で保存したりできる。有料プランを使えば、PDFやパワーポイント形式での出力・保存も可能だ。
【Yahoo!地図】 雨雲や花粉の量を地図上で確認
クラウドサービスの定番である地図サイトも、高機能化が進んでいる。
「ヤフー地図」(Yahoo!地図)は、地図を「写真」「地形図」「ボールド」(文字をはっきりと強調した地図)など、多彩な表示方法で見ることができる。鉄道路線図や地形図などの確認も可能だ。画面右上の「地図」アイコンの「▼」マークをクリックすると、地図の種類を選べる(図11)。
さらに、雨雲の動きをアニメーションで確認したり、花粉情報や津波の被害想定まで地図上でチェックできるなど、生活に役立つ情報が用意されている。これも、地図アイコンの「▼」マークをクリックして出てくる「情報を重ねる」メニューから、「雨雲レーダー」「花粉情報」などをチェックすることで表示できる。
【キョリ測】 地図をクリックして距離を測定
同じく地図サービスの「キョリ測」は、地図上をクリックするだけで距離が測れるのが特徴。地図上をクリックしていくと経路が線として表示され、その経路の距離を自動的に算出してくれる(図12)。
徒歩や自動車、自転車やジョギングでの所要時間がわかるほか、性別と体重、年齢を入力すれば、消費カロリー自動的に計算してくれる。消費カロリーを「おにぎり」や「あんパン」など、身近な食べ物で何個分に相当するかに換算してくれるユニークな機能も備えている。
このほか、地図上をクリックして線で囲めば、その範囲の面積も測定してくれる。測定した面積は、「A4用紙」「たたみ」「「東京ドーム」などで何枚分・何個分に相当するか計算してくれる機能もある。
【yosetti】 遠方からでも書ける寄せ書き
続いて、寄せ書き作成サービス「ヨセッティ」(yosetti)を紹介しよう(図13)。
幹事が台紙を選び、メールやフェイスブックなどでメンバーに招待用のURLを送信すると、それを受け取ったメンバーが寄せ書きに書き込みできる。どんな離れた人も寄せ書きに参加できるうえ、出来上がった寄せ書きをみんなで見たり所有したりできるのは、クラウドならではのサービスだ。
台紙は「ご結婚祝い」「送別・卒業・引退」などのカテゴリーから適したものを選べる。メンバーは寄せ書きにメッセージを書き込むだけでなく、イラストや写真を添付することもできる。完成した寄せ書きはウェブで見るだけでなく、有料でPDFに変換したり、印刷して贈ることも可能だ。
幹事として寄せ書きを作るには、サービスへの登録が必要。寄せ書きへの記入だけなら登録は不要だ。
【フレーム切手】 お気に入りの写真が切手に
「フレーム切手」は、お気に入りの写真を使って自分だけの切手が作れるサービスだ(図14)。日本郵便が提供しているので、実際の郵便に使うことができる。フレームも豊富なので、一風変わったプレゼントやノベルティにも役立ちそうだ。
切手を作成するには、用意されたフレームから好みのデザインと、切手の額面を選ぶ。手持ちの画像から、切手にしたいものをアップロードして配置などを調整し、仕上がりイメージを確認したら発注しよう。クレジットカードで決済後、約3週間でオリジナルの切手が手元に届く。
[日経PC21 2014年5月号の記事を基に再構成]
ワークスタイルや暮らし・家計管理に役立つノウハウなどをまとめています。
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