ヨーロッパの都市を躍動 「超小型車」最新事情モータージャーナリスト 川端由美

アイデアは1960年代から

左はスペインの古都トレドで、右は独ベルリンで走るルノー・トゥイージー(左の写真提供:遠藤拓也氏)

このプロジェクトの影響もあって、ベルリンの町中を走るEVが年々増えています。2011年の秋にベルリンを訪れたときには、ルノーの2人乗りEVである「トゥイージー」をあちこちで見かけました。お店のロゴが入っていて、配達や顧客の訪問に使われているようです。2.33m×1.4mの小さなボディは小回りがきいて便利そうです。リチウムイオン電池の上にドライバーが座り、その後ろにタンデムで1人乗れます。パワーは17馬力しかありませんが、475kgと軽いため、時速80kmが出るといいます。

このトゥイージーは、ヨーロッパでは一般に発売されているため、ドイツやフランス以外でも時々、目にすることがあります。たとえば、スペインの古都トレドでトゥイージーを見かけたという知人もいました。坂が多くて、道幅が狭いトレドのような街には超小型モビリティがぴったりなのだろうなと納得です。

ヨーロッパのバブルカー(50~70年代)

実は、超小型モビリティの着想は新しいものではありません。1960年代にはヨーロッパではすでに「バブルカー」と呼ばれるカテゴリーがあって、大小様々なメーカーが超小型モビリティを作って、モータリゼーションの黎明期を支えていました。

面白いことに、1960年代にはモータリゼーションが浸透してクルマが大きく立派になっていたアメリカでも、2人乗りの超小型モビリティが開発されていました。GMのヘリテージ・センターに収蔵されていた2人乗り超小型モビリティは、当時すでにエンジン車とEVの両方が開発されていました。産業が発達して各地で都市化が進み、町中の移動に便利な超小型モビリティという発想があったようです。

日本の超小型モビリティも、欧米と同じように、私たちの暮らしに沿った形で活用できるあり方を考えていことが大切でしょう。

[ecomomサイト2013年2月5日掲載]

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