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東京ふしぎ探検隊

月夜の富士山、奈良で撮った 遠望の限界に挑む

2014/1/3

最遠望のパール富士。2013年11月21日、奈良県曽爾村の倶留尊山にて。ほの赤い月が富士山にかかっている。新林正真さん撮影

 世界文化遺産に登録された富士山。昼間、最も遠くから見える場所は300キロメートル(km)以上離れた和歌山県だ。では夜は? 実は昨年11月、月夜の最遠望記録が更新された。それまでは三重県だったが、奈良県からも撮影に成功したのだ。富士山頂に太陽が重なる「ダイヤモンド富士」の最遠望地も11年ぶりに更新された。人々をひき付けてやまない富士山。最遠の地を巡るドラマを追った。


■パール富士とダイヤモンド富士、最遠望記録の更新相次ぐ

 「知人が最遠望のパール富士を撮影しました」――。2013年11月22日、富士見研究の第一人者で筑波大学付属高校教諭の田代博さんから1通のメールが届いた。その前日の11月21日に、奈良県でパール富士が確認されたという。富士山から最も離れた場所での撮影となった。

 パール富士とは、富士山に満月が重なって輝く姿を指す。真珠のような神秘的な姿から、パール富士と呼ばれている。それまでは三重県松阪市が最遠望で、富士山からの距離は約211kmだった。

 今回撮影に成功したのは、奈良県の住職、新林正真さん。場所は奈良県曽爾(そに)村の倶留尊山(くろそやま)で、富士山からの距離は約252km。大幅な記録更新となった。

 新林さんによると、肉眼では月も富士山も全く見えなかったという。月が昇る数分前からファインダーをのぞいてチャンスをうかがい、午後7時48分、ついにその姿をとらえた。写真でもちょっと分かりにくいが、富士山らしきシルエットに赤い月が重なる姿が確認できる。

最遠望ダイヤモンド富士。2013年6月5日、奈良県川上村の仏生ケ岳にて。新林正真さん撮影

 実は、新林さんはその5カ月前には最遠望のダイヤモンド富士の撮影にも成功している。ダイヤモンド富士とは、富士山に太陽が重なって輝く現象。その光り輝く姿からダイヤモンド富士と呼ばれるようになった。富士山より西側では日の出、東側だと日没のとき見ることができる。

 新林さんが撮影に成功したのは、奈良県川上村にある大峰山(おおみねさん)の仏生ケ岳(ぶっしょうがたけ)。富士山からの距離はなんと約292kmにもなる。これまでの記録を9km延ばした。2013年6月5日午前4時42分のことだった。

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